ガソリンモデルとどう違う? 電気自動車のSUV「DS3クロスバックE-TENSE」に乗ってみた
DS3クロスバックE-TENSEはちょうどいいパワーの「シティEV」
しかし実際に走ってみると、重量増のハンディキャップはまったく感じることなく、スイスイと走ってくれる。
もちろん、もっとパワフルなEVも多数存在するが、DS3クロスバックE-TENSEのようにちょうどいいパワーのシティEVも、これからはどんどん増えると思う。
ICEでは、アクセルペダルを床まで踏んでエンジン回転の上昇とともに加速していくが、そのときにエンジンサウンドやエキゾーストノートなど、耳に入ってくるノイズも大きくなる。
それがEVだと、いくら床までアクセルペダルを踏んでも、クィーンというインバータの音が遠くで聞こえてくるくらいでノイズが増加しないから、気楽にアクセルを踏めるのも気持ちよさの一因かもしれない。
このDS3クロスバックE-TENSEとプラットフォームとパワートレインを共通化しているのが、プジョー「e-208」だ。e-208はICEのプジョー「208」とともに、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーのインポート賞を受賞した
そのe-208と比べるとDS3クロスバックE-TENSEはひとまわり大きなボディになり、車重も80kgから90kg重くなっている。そのため、アクセルを踏んだときの軽快感はe-208の方があるのだが、じつは上級車の乗り心地が感じられるのがDS3クロスバックE-TENSEなのである。市街地走行でも低速域はやや硬めに感じられるDS3だが、スピードが上昇するにつれサ、スペンションの動きがスムーズになったような感じで乗り心地が良くなっていく。
E-TENSEには「スポーツ」、「ノーマル」、「エコ」の3つのドライブモードがある。その選び方でパワー/トルクが変わる。
・スポーツは加速重視モードでは100kW/260Nm
・ノーマルはバランスモードでは80kW/220Nm
・エコは航続距離重視モードでは60kW/180Nm
ということになっている。
またブレーキモードにはDモードとBモードのふたつの選択肢がある。
・DモードはICEのエンジンブレーキ相当
・Bモードはより積極的な回生ブレーキを使うことによりエネルギー効率を最大化
たしかにBモードで回生ブレーキを多用すればよりエネルギーを回収できるのだが、実際の走行ではコースティングとかセーリングと呼ばれるアクセルオフで惰性で走ったほうが、電力消費は少なくなりレンジも長くなるのではないかと思うのが筆者の見解だ。
フレンチラグジュアリーの「匠の技」を自動車産業に具体化するというコンセプトは、DSオートモビルズの一番小さな電気自動車DS3クロスバックE-TENSEでも共通だった。
DS3 CROSSBACK E-TENSE Grand Chic
・車両価格(消費税込):534万円
・全長:4120mm
・全幅:1790mm
・全高:1550mm
・ホイールベース:2560mm
・車両重量:1580kg
・原動機:モーター(交流周期電動機)
・駆動方式:FF
・モーター最高出力:136ps/5500rpm
・モーター最大トルク:260Nm/300-3674rpm
・バッテリー容量:500kWh
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ前後:215/55R18
・1充電走行可能距離(WLTPモード):320km
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