トヨタが提案する「新・移動手段」 eパレットは人だけでなく物流にも変革をもたらすか

2020年12月22日、トヨタは未来のモビリティサービスを実現するAutono-MaaS専用EV「e-Palette」の実用化に向け、そのサービス提供を支える運行管理システムを公開しました。人の移動や物流に変革をもたらす可能性のある新たなモビリティとは、どのようなものなのでしょうか。

トヨタが提案する未来のモビリティ「e-Palette」は何が革新的なのか

 トヨタが「e-Palette」(以下、eパレット)の実用化に向けてのプロトタイプを発表した。

 本来なら2020年に開催される予定だった東京オリンピックの選手村のなかで稼働させる予定だったという。

トヨタが2021年の東京オリンピックで実用化を予定するAutono-MaaS専用EV「e-Palette」
トヨタが2021年の東京オリンピックで実用化を予定するAutono-MaaS専用EV「e-Palette」

 といったことからすればプロトタイプというより実用第一弾といったイメージかもしれません。

 結論から書くと、明日にでも家の前の走る路線バスがeパレットになって欲しい。

 簡単にeパレットを紹介しておく。写真の通りボクシーなボディで、サイズは全長5255mm×全幅2065mm×全高2760mm、ホイールベース4000mmと、運転席部分をカットしたマイクロバスを想像してもらえばいい。

 実車は、これまで写真で見た感じより二回りほど大きいです。

 定員はオペレーターを含んで20人となっており、人を乗せる仕様だと8席+1席+つり革3本。電気自動車になっており、運用上の想定最高速度は19km/hとのこと。

 今回はお客さんとして試乗も出来た。タイヤで走る電動車両ということもあり、乗り心地はいわゆる「新交通系」にソックリ。

 東京・お台場を走っている「ゆりかもめ」や都内を走る「舎人ライナー」の兄弟といえる。

 いや、同じくタイヤでコンクリート軌道を走る都心と羽田空港を結ぶ「東京モノレール」や沖縄都市モノレールの「ゆいレール」にも似ている。路線バスより圧倒的に安定しているため、手放しでも立っていられるほど。

 もちろん自動運転で、取材時は(東京オリンピックの選手村での運用時も)緊急停止操作などをするための安全監視員が乗っていたものの、広く実用化させる段階では無人運行を目指している。

 高精度マップによって走る場所を選び、横断歩道の歩行者や進路上の障害物などあれば5つ着いているライダー(レーザー式の高性能スキャナー)で検知して自動停止します。

 停留所を模した発着ホームへの接近は、人間の運転だと難しいほどギリギリ。

 ほとんど隙間無いため、子供が落ちる心配もないし、車いすのスロープも滑らかに出てくる。

 公共の移動手段でもっとも車いすにやさしいと思っていい。ここまで高い完成度を持っているとは予想しておらず。ハード技術は実用段階に入っていると思う。

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1件のコメント

  1. 国沢氏は個人ブログを運営しているが、当記事を紹介する直前の記事で、東名高速の追い越し車線を制限速度以下で走るドライバーに対し、"追い越し車線でケンカ売ってるクソタワケ共がいなくなったら120km/hでクルコンセットすると気持ちよ~い移動が出来ます。"と批難していた。

    ところが未だ19km/hでしか走行できないe-Paletteに対しては、"明日にでも家の前の走る路線バスがeパレットになって欲しい。"と大絶賛している。

    いずれも円滑な交通の阻害要因であるにもかかわらず、なぜ正反対の主張が可能なのか。忖度しないことを標榜している国沢氏なので、トヨタに忖度しているわけでないと信じたい。むしろ忖度ではなく意図的に極端な主張を繰り返しているのではなかろうか。結果として反発を生む反面、共感をも生んでいるに違いない。

    要はカーマニアのマス層を狙うのではなく、極端な主張を行うことで、少数でも熱狂的な国沢ファンを開拓しようと企んでいるのではなかろうか。彼が自覚しているかどうかは分かりかねるが、自動車評論界のリーダーでもチャレンジャーでもフォロワーでもなく、ニッチャーを目指しているのであろう。自動車メーカーのニッチャーと言えばマツダである。副社長をブラックサタンと称し、企業イメージを悪の秘密結社であるかのように印象づけていると疑われてもおかしくないマツダと同様に、彼自身がニッチャー戦略を執っている様が皮肉に思えてならない。

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