もはや敵なし! 売れすぎるホンダ「N-BOX」 なぜ競合に負けない?
N-BOX 2代目の登場
2017年9月には人気を維持したまま2代目へとフルモデルチェンジを果たします。
このときのコンセプトを「N for Life」と変更し、よりドライバーの生活に寄り添ったクルマづくりへとシフトしました。
CMで使用されていたキャッチコピーも、「本当につくりたいのは、いいクルマじゃなく、いい生活」とされており、さまざまなライフスタイルに対応したクルマであることをセールスポイントにしています。
このフルモデルチェンジにより、2017年から2019年の3年間は、普通自動車も含めた新車販売台数は3年連続1位を記録。
ターゲットについて、デビュー当時のテレビCMや、2代目にフルモデルチェンジした後のテレビCMを見ると「子育てファミリー」であることがわかります。
2代目以降はあらゆるライフスタイルへとターゲットを広めたことから、ファミリーに加えて、若いママと子ども、老夫婦、男友達で運転する様子も見られました。
フルモデルチェンジした2代目については、サイズやパワートレイン、エクステリアやインテリアデザインに大きな変更はありませんでしたが、走行性能、快適性能、安全性能をアップさせるために手を加えています。
走行性能については、ベースグレードで車重を950kgから890kgへと約60kg軽量させることにより、パワートレインは大きく変わらずとも改善を図っています。
快適性能の面では、デビュー当時は軽自動車最大だった室内長である2180mmから、6cmアップして2240mmへと拡大。
限られた軽自動車規格内で室内長を伸ばすことは非常に困難ですが、少しでも広い車内を目指して改良されています。
安全性能については、全車に安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備。
初代モデルの「シティブレーキアクティブシステム」という機能では、低速時のみしか前方車両との衝突を回避出来ませんでしたが、Honda SENSINGでは、時速5kmから時速80kmの速度で反応するうえに、歩行者にも反応するよう機能が向上されました。
そのほか各種性能がアップしたのにも関わらず、エントリーモデルで141万1300円となり、多くのユーザーから支持されています。
現行となる2代目モデルについて、前述とは別の販売店スタッフは次のように話します。
「現行N-BOXは、独身層からファミリー層、若年層から高齢層まで幅広いお客さまに支持されており、これは乗り心地や安全機能、使い勝手などが高く評価されているからだと思います。
また、お陰様で『売れている軽自動車』というイメージが定着したのか、N-BOXを検討される人では、『売れているというから見に来た』とおっしゃられることも度々あります」
※ ※ ※
N-BOXは必要最低限の性能にとどまらず、競合たちよりも優れた性能を目指したことにより、デビューからすぐにライバルを追い抜きました。
フルモデルチェンジ後もターゲットを広め、各種性能を底上げしたことにより長所を伸ばし、短所を克服することによってさらに販売台数を伸ばしています。
誰もが使い勝手の良いクルマを、高性能、リーズナブルにユーザーへ提供したことが2020年もなお続くN-BOXの快進撃の秘密といえるでしょう。
今回の12月末のマイナーチェンジで、どれほど販売台数を伸ばせるのかにも注目です。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。