ゴリゴリのチューニングカーがパトカーになった! ACシュニッツァーがポリスカーを作る理由とは

BMWチューナーの雄、ACシュニッツァーが「M850i xDrive」をパトカーに仕上げた。どうしてチューナーがパトカーを手がけたのか、その理由に迫る。

チューニングカーがパトカーになった!

 ドイツのBMWチューナーとして名高いACシュニッツァーが、BMW「M850i xDrive」をベースとして、パトカーを製作した。

 チューニングカーといえば、常識的にはパトカーから取り締まりを受けることが多いはずだが、ACシュニッツァーがどうしてパトカーを製作したのだろうか。

ACシュニッツァーで完全武装されたパトカー
ACシュニッツァーで完全武装されたパトカー

 実は、ACシュニッツァーが製作したパトカーは、ドイツで毎年おこなわれているチューニングカーの啓蒙活動「TUNE IT! SAFE! campaign」の一環である。

 このキャンペーンは、毎年German Automobile Tuners(VDAT)の協力によって開催され、「安心、安全なチューニングのみが理想的な運転の歓びをもたらし、きちんと認可された適正なチューニングカーは公道を走行可能である」ということを広くアピールするために、チューニングカーでパトカー仕様のコンセプトカーが発表されている。

「TUNE IT! SAFE! campaign」は、ドイツの連邦交通デジタルインフラ省も後援している、由緒正しいキャンペーンだ。

 ベースとなったM850i xDriveは、ACシュニッツァーのパフォーマンスアップグレードで530psから620psにパワーアップされている。このパフォーマンスアップグレードはもちろん認可されており、コンポーネント保証が付いていていることはいうまでもない。

 マフラーは、ACシュニッツァースポーツエキゾーストを採用しており、2つのエキゾーストフラップと2本のカーボンスポーツ・テールパイプ(右左4本)を含み、オプションで保証を受けることも可能だ。このマフラーも騒音基準をクリアしている。

 サスペンションは、ACシュニッツァー製サスペンションスプリングキットをセットし、ノーマル比でフロントで約20−30mm、リアで約20−25mmローダウンされているが、これももちろん違法ではない。さらにこのスプリングキットは、ニュルブルクリンクの北コースや公道でテストが繰り返されたものである。

【画像】パトカー仕様のBMW「M850i xDrive」をチェック(21枚)

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