ワゴン人気再燃なるか!? スバル新型「レヴォーグ」が爆売れする訳

ステーションワゴンならではの走りの良さもアピール

 スポーティという面でも、新型レヴォーグは磨きをかけています。

 エンジンは、新開発の1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジン「CB18」を搭載。

 最高出力は、従来モデルの1.6リッターターボに比べて7馬力向上した177馬力ですが、最大トルク300Nmを低回転から発生し、日常走行での扱いやすさを重視したエンジン特性としました。

2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したスバル新型「レヴォーグ」
2020-2021 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したスバル新型「レヴォーグ」

 さらに、リーン燃焼技術で燃費性能を向上させ、WLTCモードは17インチ車が13.7km/L、18インチ車が13.6km/Lと、レギュラーガソリン仕様とすることで、経済性にも優れています。

 また、プラットフォームもスバルグローバルプラットフォームに刷新。フルインナーフレーム構造を組み合せ、接着剤範囲拡大や樹脂リンフォース採用などにより、質感の高いスポーティな走りを実現しています。

 その結果、選考委員のなかでも走りの良さを評価する声が、数多く挙がりました。

 スポーティグレードの「STIスポーツ」には「ドライブモードセレクト」が搭載されたことも注目です。

 高級車のようなしなやかな乗り心地をからスポーツカーのような走りまで、モードを切り替えることにより、1台のクルマで何通りもの乗り味を体感することが可能になりました。

 予約受注の段階では、半数以上となる57%の人がSTIスポーツ系のグレードを選択。

 とくに、アイサイトXを搭載したSTIスポーツ EXは54%もの人がオーダーするなど、最新の安全性能と優れた走行性能を兼ね備えた最上級グレードに人気が集まっているようです。

 ほかにも、12.3インチフル液晶メーターと11.6インチセンターインフォメーションディスプレイの採用により実現したスバル最先端のデジタルコクピットや、疲れにくいシートの採用、ボディサイズ拡大による余裕のある室内空間など、ロングドライブでの快適性を向上。

 荷室も広く確保し、従来モデル比で開口部は30mm、中央部は20mm拡大するとともに、サブトランクは1.7倍の大容量とし、ワゴンとしての性能もより一層高めました。

 新型レヴォーグの開発責任者 五島賢氏は、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞の喜びを次のようにコメントしています。

「新型レヴォーグは継承と超革新を、いままでスバルの諸先輩がつくりあげてきたスバルらしい価値を土台に、先進技術とお客さまの心の導火線に火をつけるという熱い想いで開発を進め、革新を超える超革新の実現に挑みました。

 私どもがいくら“良いクルマ”と申し上げても、なかなかお客さまには届きません。この日本カーオブザイヤーをいただくことが、お客さまの心の導火線に火をつけるために一番重要とずっと思ってきました。

 まずは、新型レヴォーグをお買い上げいただきましたお客さまに、この受賞を報告したいと思います。

 今年はコロナという大変厳しい年でした。新型レヴォーグが日本カー・オブ・ザ・イヤーをいただきましたが、また来年も日本の自動車業界の発展のために、みなさん一緒に頑張っていきたいと思います」

※ ※ ※

 前述のように、今回スバルとしては3回目となる日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞でしたが、初めて同賞を受賞したのは2003年の4代目「レガシィ」でした。

 4代目レガシィは、「走りと機能と美しさの融合」を開発テーマに、レガシィであることに徹底的にこだわりながらも、デザインやエンジン、シャシ、ボディなど、あらゆる中身を刷新。

 軽量化技術などの取り組みにより、高い走行性能と燃費の向上などの環境性能との両立を実現していました。

 レガシィはレヴォーグへと生まれ変わりましたが、グランドツーリングカーとしての本質を継承し、さらに魅力的なモデルに仕上げています。

 かつてはさまざまなステーションワゴンがありましたが、昨今ではどんどん数を減らしていく逆境のなかにおいて、専門家のみならず、購入者からもワゴンの魅力が再確認されたことが、新型レヴォーグの日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞につながったといえそうです。

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