マンソリーのフォード「GT」がヤバすぎ!! 世界限定3台のスーパーカーの全容

スーパーカーのカスタマイズで有名チューニング・メーカーであるマンソリーが、創立30周年を記念して製作した「Le Mansory」とは、一体どのようなクルマなのだろうか。

フォードの限定モデルをさらに希少価値あるものにしたマンソリー

 1971年に公開された映画、『Le mans=栄光のル・マン』、そして2019年に再びこのル・マン24時間レースを題材に製作された『Le mans 66=フォードvsフェラーリ』。

 ル・マンがレース界において特別な場所であることは、すでにモータースポーツのファンには良く知られているとおりだが、前者は主演のスティーブ・マックイーンに、また後者は自動車史上にその名を残すレーシングカーに焦点を当てているのが大きな違いといえる。

ヘッドランプがノーマルでは縦方向に並ぶ2灯式だったのに対し、Le Mansoryでは横方向に変更されている
ヘッドランプがノーマルでは縦方向に並ぶ2灯式だったのに対し、Le Mansoryでは横方向に変更されている

 ドイツのチューニング・メーカー、マンソリーが着目したのは、1500台の限定車として2005年から2006年にかけて「GT40」をオマージュしてリメイクされ、その後再び2017年にフォードの高性能車開発部門であるフォード・パフォーマンス・ビークルズとマルチマチックの両社に開発と生産が委ねられたセカンド・ジェネレーションの「GT」である。

 生産台数は1350台とアナウンスされたが、その争奪戦は相当に激しいものであったことは容易に想像できる。

 初代GTは5409ccのV型8気筒スーパーチャージャーエンジンを搭載する、いかにもアメリカン・スポーツ的なメカニズムを持つモデルだったが、2代目GTに搭載されたのは3497ccV型6気筒ツインターボ(エコブースト)だった。

 それでも最高出力は656psに達し、重量配分を最適化するために、トランスアクスルレイアウトを採用。これにリアに搭載される8速ATが組み合わせられた。

 ここまでが、フォードGTの簡単な解説ということになるわけだが、マンソリーは、この最新のGTをベースに「Le Mansory」とネーミングしたコンプリートカーを3台のみ限定生産することを発表した。

 わずかに3台のために専用パーツを設計するのは、コスト・パフォーマンスから考えれば、やや割に合わないような気もするが、前で触れたようにセカンド・ジェネレーションのフォードGTはそもそも1350台しか存在しない。そのなかの3台を入手することがどれほどに難しいのかを考えれば、このモデルがいかに貴重なものかも理解できるだろう。

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