欧州No.1コンパクトが日本上陸! ルノー新型「ルーテシア」はどう進化した?
最大トルクはひとクラス上のCセグメントレベルの力強さ
1.3リッター直列4気筒16バルブ直噴ターボチャージャーエンジンは、最高出力131ps/5000rpm、最大トルク240Nm/1600rpmを発揮する。直噴は250barの高圧で噴射する最新システムだ。
カタログ上のトルクの表示は1600rpmとなっているが、資料のトルクカーブを見ると3500rpm近くまで最大トルクを発揮できそうだ。ピーク値で見ると先代より1割以上大きくなっている。このトルクは、筆者がニュルで乗った先代のR.S.に匹敵する。このエンジンパワーもBセグメントを超え、Cセグメントレベルの力強さになっている。
7速デュアルクラッチのオートマチックトランスミッションを介し、WLTCモード燃費では17.0km/Lと優秀な数字を出している。シリンダー内にコーティングを施し、フリクションを低減するという燃費対策がとられている。
Multi Senseと呼ぶドライブモードは、Eco/Comfort/Regular/Sportの4つから選ぶことができる。操舵力(ハンドル重さ)やアクセルペダルの反応、などが変わるが、インストルメントパネルの表示の仕方も変わる。
Ecoは緑色、ComfortとRegularは青色、Sportは赤色で、RegularとSportはタコメーターが表示される。またMy Senseでは、インテリアライトの色も含めて事前に設定した各モードでドライブすることもできる。
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さて、新型ルーテシアの乗り味はどうか。
先代よりもワンランクアップし、しっかりした感じになっているというのが第一印象だ。サスペンションセッティングが硬めになっているが、先代よりハイスピードに対応している感じだ。
ハンドルの重さは、絶対的には軽い部類に属すると思う。それでも路面とダイレクトに繋がる感触があるので、この軽さが悪い影響を与えていない。ComfortよりRegular、Sportを選ぶと、操舵力は重めに変化する。
イタリア、フランスのラテン系のクルマのパドルシフトは、ほとんどがステアリングコラムに固定されるタイプで、ハンドルを回してもパドルの位置は動かなかったが、今度のルーテシアではハンドルの裏側に固定されているので、ハンドルを回すと一緒に付いてくるようになった。
筆者はこのハンドルと一体で動くタイプのほうが好きだ。パドルシフトを使うのはハンドルを大きく切っていないときで、微妙にハンドルを動かしながらシフトアップ/ダウンすることを想定すれば、ハンドルとパドルが一体で動いた方がやりやすいからだ。
これだけの充実した内容なのに、新型ルーテシアの価格はとてもリーズナブルといえる。
エントリーモデルのZEN(ゼン)は受注生産だが、充実したADASを装備し、車両価格は236万9000円(消費税込、以下同)、INTENS(インテンス)はZENにドライビングモードを切り替えるMULTI SENSE、17インチアロイホイール、BOSEサウンドシステムを装備して256万9000円だから、お得感たっぷりだ。
今回、試乗・撮影したINTENS Tech Packは、さらに360度カメラ、レーンセンタリングアシストを搭載し、ADASもさらに充実させ、レザーシートを採用しているが、276万9000円と魅力的な価格である。
RENAULT LUTECIA INTENS Pack
・車両価格276万9000円
・全長:4075mm
・全幅:1725mm
・全高:1470mm
・ホイールベース:2585mm
・車両重量:1220kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1333cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速EDC(DCT)
・最高出力:131ps/5000rpm
・最大トルク:240Nm/1600rpm
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ前後:205/45R17
・WLTC燃費:17.0km/L
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