輸入車の左ハンドル信奉には理由があった!? いまなお左ハンドルが選ばれる訳とは
運転手付きの高級車は左ハンドルが好都合!?
もちろん、現代の欧州車や米国車の右ハンドル仕様は、ウインカーレバーが左側にあることを除けば国産車を乗り継いできた人が乗っても、違和感なく使える仕上がりとなっている。
しかし、それでもスーパーカーや超高級なパーソナルカー、ショーファードリブンカーでは、左ハンドルのほうが有利である点が今なおあるのも事実だ。
まず、ショーファードリブンの場合を考えてみよう。ショーファードリブンというのは、運転手が運転し、後席に客や所有者本人が乗って快適に移動をするというクルマだ。
その場合、後席の人が乗り降りするときにドアを開閉するのは、運転手の仕事となる。
右ハンドルの場合、クルマを道路脇に停めた場合、運転手は後方からの通行車両に気をつけながら運転席のドアを開け、車両をぐるりと回って左後席のドアを開けなければならない。
しかし、左ハンドルの場合は、運転手はすぐに運転席のドアを開け車両を降り、左後席のドアを開けることができる。大事な人をお待たせしないという点では、おもてなしの国としては重要なポイントだ。
スーパーカーなどの場合は、売却するときの価格に影響してくる。たしかにここ数年は、JDMというのがとくに北米で人気となっている。JDMというのは、ジャパン・ドメスティック・マーケットの略。日本の車検ステッカーや車庫ステッカー、点検整備ステッカーなども人気があり、右ハンドル仕様の「スカイラインGT−R」など日本専売車が、北米を中心に高額で取り引きされている。
ところがことスーパーカーに関しては、売却するときに左ハンドルのほうが高値となることが多い。スーパーカーのような希少車は、日本国内だけが販売ルートではなく、世界中で取引されるバリューがあるのだ。
とくに、中国やオイルマネーが溢れている国々などは、以前からスーパーカーの主要な販売国だ。そしてそういう国々のほとんどは、右側通行、つまり左ハンドルが基本となる。そのため、右ハンドルよりは左ハンドルのほうが、高値で引き取られていく例が多い。
もちろん、エンスージアストの多いヨーロッパではいうに及ばないだろう。
では、左ハンドル車は、現在の日本で扱いにくいのだろうか。
たとえば高速道路だが、料金を支払うゲートはすでにETCが基本である。料金所で現金を払うのは、一部有料道路くらいで、その場合にも左ハンドル用レーンが整備されていることが多い。
さらに駐車場では、コインパーキングではまず問題ない。また、高級輸入車を停めるようなゲート式の駐車場では、左ハンドル用のチケット発券機が用意されているケースのほうが多い。都内のホテルでは、ランクが上であればあるほど、左ハンドル用のチケット発券機が用意されており、そもそもバレーサービスが当たり前となる。
問題となるのは、右折するときや、停留所で止まったバスを追い越す際であろう。対向車が見えにくいという問題だが、そこは安全第一で走行するしかない。
左ハンドルの国でつくられた左ハンドル車、人生で1度くらい乗ってみてもバチは当たらないと思うのだが、いかがだろうか。
教習所に通っている最中、仮免のときに中古車屋さんのじゃんけん大会で買ってシトロエンZXを5円で買いました。それが最初にして現時点で最後の左ハンドル車でした。
本文にもありますが、路肩に寄せやすいのはメリットです。狭い道を通るときはとても楽でした。
右折時は、対向車線にも右折車線がある場合は対向直進車の様子が見づらいので面倒でしたね。
メルセデスの4MATICは右ハンドルは左ハンドルより前輪へのトルク配分が少ないな。
トランスファーが右出しだし