トヨタ「ヤリスクロス」高速道でリッター30キロ超え!? 爆売れ小型SUVの実燃費は?
SUVながらワインディングを気持ちよく駆け上るヤリスクロス
●ワインディング路
走行距離:42.4km
実燃費:22.2km/L
ワインディング路は、小田原西インターを降りてターンパイクを上り、箱根新道を経由して一気に下るというコースです。
ここでもモーターのアシストがあるおかげで、上り区間でも力強くクルマを加速させてくれます。
また、TNGAプラットフォームの効果も絶大で、SUVながらコーナリングを楽しむことができるほど。もちろん剛性感も十分でした。
ただ、長い登りでバッテリー残量が減るとエンジンが始動し、3気筒エンジン特有の振動と音がかなりのボリュームで室内に飛び込んでくるのは、やや残念なポイントと感じました。
とはいえ燃費は22.2km/Lと、長い登りを走ったにしては十分なものだといえます。これならよほどのことがない限り、リッター20kmを下回ることはなさそうです。
●一般道
走行距離:96.6km
実燃費:29.1km/L
一般道は、国道134号から国道1号を経由して都内へと向かいます。
96.6kmを走行した一般道での燃費は29.1km/Lと、カタログ値の29.4km/Lとそん色ない数値を記録。
懸念していた18インチタイヤもやや硬さは感じるものの、一般的なスポーツモデルに比べればマイルドで、同乗者から不満が出るレベルではありませんでした。
※ ※ ※
今回は発売から人気が続いているヤリスクロスの燃費性能をテストしましたが、ほぼカタログ値通りという素晴らしい燃費性能であることが確認できました。
動力性能もモーターのアシストが優れており、日常生活で遅さを感じるシーンはほとんどなさそうです。
それでいて、エントリーグレードは179万8000円(ガソリン・2WD)、今回起用した最上級グレード(ハイブリッド・2WD)でも258万4000円という価格帯は、コストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。
その一方で、エンジン始動時の微振動やパワーシートの作動音など、やや低級音が気になるポイントがあったのもまた事実。
といっても、これは見た目から受ける印象の質感が高いがゆえに感じる点であり、車両価格から考えればまったく問題ないレベルです。
裏を返せば、そのような細かなところが気になってしまうほど、ヤリスクロスの質感が高いということがいえるのかもしれません。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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