コロナ禍で車中泊ニーズ急増! 自動車メーカーが手掛けるキャンピングカー事情とは
新型コロナウイルスの影響による、3密を避けた新しい生活様式のなかで、キャンピングカーのニーズが高まっています。市場拡大に呼応して、車中泊やキャンピングカーに取り組む自動車メーカーも増えているようです。
新たなるキャンピングカーブームが到来!
最近、「この際、キャンピングカーの購入を真剣に考えてみようか?」というような声が全国各地で聞かれるようになりました。
キャンプや旅行の際、ミニバンや軽自動車に標準装備されているフルフラットシートを活用して車中泊をする人が徐々に増えてきた印象があります。
とはいえ、さらにその先にあるキャンピングカーとなると、一般ユーザーにとっては手が届かない“違う世界”だと感じる人が多かったのだと思います。
それが、キャンプブームに加えて、コロナ禍によって状況は大きく変化しているようです。一体なにがあったのでしょうか。
公共機関での3密を避ける移動方法、リモートワーク、さらに移住を念頭に置いたワーケーション(ワーキング+バケーション)という「ニューノーマル」な生活様式のなかで、日常生活で仕事やレジャーの両面から、車中泊のイメージより一歩前進して、キャンピングカーの活用を考える人が増えているのです。
その実態を肌で感じるため、神奈川キャンピングカーフェア(2020年11月7日、8日:川崎競馬場・一般社団法人 日本RV協会)を訪れてみました。
開催2日目となる11月8日の午前10時過ぎには場内駐車場がほぼ満車になるほど、多くの来場者が詰めかけていました。
来場者を見ると、小さい子どもがいる家族連れの姿が目立ちます。彼らの話を聞いていると、屋外イベントにぷらっと遊びに来たという感じではなく、真剣な情報収集と品定めをしているようでした。
そのうえで、「冷蔵庫は市販品を持ち込むほうが良さそう」とか、「スマホ充電とLEDライト用には、車載サブバッテリーのほかにポータブルバッテリーと太陽光パネルをバックアップで購入しておこう」といった、具体的な感想を口にしていました。
では、最近のキャンピングカーにはどんな種類があるのでしょうか。
日本RV協会によると、大きく4パターンあるといいます。
●フルコン(フルコンバージョン)
アメリカ大統領選挙での地方遊説や、人気歌手が全米ツアーする際に利用する、大型バスのような超高級モデルです。価格は数千万円級となります。
●キャブコン(キャブコンバージョン)
大型ピックアップトラックなどをベースにしたモデルで、キッチン、トイレ、バスなどを完備。ボディサイズとして、日本ではかなり大きく見えます。
ベース車両や車内装備によって600万円から1000万円超と価格差が大きくなります。
●バンコン(バンコンバージョン)
日本ではトヨタ「ハイエース」をベースとしたモデルが多数あります。ハイルーフ仕様を改造するものや、ルーフ部分をビルダーが独自に加工してルーフの一部が跳ね上がる形状のボップアップルーフ仕様が人気です。
価格は400万円前後から600万円前後。トヨタ「タウンエース」や日産「NV200」などベース車が小さくなれば、300万円前後から購入できるモデルもあります。
●軽キャン(軽自動車キャンピングカー)
ボップアップルーフを装着すると、軽でもかなり車内スペースは広がります。ベース車両はホンダ「N-VAN」やスズキ「エブリイ」の活用事例が目立ち、車内架装を含めて200万円台から各種モデルがあります。
以上の各モデルは、海外から輸入車や、キャンピングカー制作を手掛ける日本国内ビルダーのオリジナル商品です。
価格だけ見ると、バンコンや軽キャンであれば、ミニバンやSUVなど普通のクルマとの価格差が比較的少なく、一般ユーザーにとって十分に購入検討車になると思います。
なお、キャンピングカーは4ナンバーや8ナンバー登録となり、車検の時期や税金で乗用車と比べると長所と短所の両面があります。
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