ミツオカ「バディ」の登場で再び注目!? 縦目4灯ヘッドライトの車5選

一般的にクルマのヘッドライトは、横並びにレイアウトされていますが、過去には左右のヘッドライトが上下2灯になった、ユニークな「縦目」のクルマも存在。そこで、いま見ても斬新な縦目4灯ヘッドライトのクルマを、5車種ピックアップして紹介します。

アメ車への憧れ!? ユニークな縦目4灯のクルマを振り返る

 近年、クルマのヘッドライト(前照灯)は劇的な進化を遂げ、現在はLEDヘッドライトが主流になりつつあり、消費電力が少なく長寿命で、配光やレイアウトの自由度も格段に向上しました。

国内から消えて久しい縦目4灯のクルマたち
国内から消えて久しい縦目4灯のクルマたち

 なかでもLEDヘッドライトは、これまでにないデザインも可能とあって、さまざまなレイアウトのヘッドライトが登場しています。

 一方で、かつてハロゲン球などの電球が主流のころは、4灯でも横並びのレイアウトが一般的でしたが、なかにはユニークな「縦目」のクルマも存在。

 そんななか2020年10月29日に発表されたミツオカ初のSUV「バディ」は、古いアメリカ車をイメージさせる縦目4灯ヘッドライトを採用しており、注目されています。

 そこで、いま見ても斬新な縦目4灯ヘッドライトのクルマを、5車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「TN-V」

軽トラックでは唯一無二! 4灯ヘッドライトを採用した「TN-V」
軽トラックでは唯一無二! 4灯ヘッドライトを採用した「TN-V」

 1967年にデビューした軽トラックのホンダ「TN360」は、軽乗用車の「N360」と同じく、360cc直列2気筒SOHC空冷エンジンを搭載したパワフルな軽トラックとして人気となりました。

 そして、1972年のモデルチェンジで登場した「TN-V(ティーエヌ・ファイブ)」では内外装とも一新し、軽トラック初の丸目縦型4灯式ヘッドライトを採用。

 当時のホンダの資料によると「軽トラック初の4灯式ヘッドライトの装備…すれ違い時は50W2個、走行時は37.5W4個のヘッドライトで照度は十分。車輛に近い部分の照射範囲もひろがりました」と記されているなど、機能面をアピールしていました。

 また、他にはない斬新さと機能美を強調したフロントフェイスは、ライバル車との差別化にもひと役買っています。

 この縦目4灯ヘッドライトは、1975年にモデルチェンジされた「TN-7」にも引き継がれ、1977年まで販売されましたが、現在まで4灯ヘッドライトを採用した軽トラックは、このTNシリーズだけです。

●日産「ジュニア」

ピックアップトラックでも個性を主張していた「ジュニア」
ピックアップトラックでも個性を主張していた「ジュニア」

 日産による小型トラック製造は80年もの歴史があり、現在は海外向けにピックアップトラックを展開していますが、2002年までは国内でも販売されていました。

 そのなかの1台が1956年に登場した「ジュニア」で1.5リッターエンジンを搭載した1.75トン積みの中型ボンネットトラックです。

 そして、1970年には縦目4灯ヘッドライトを採用した3代目が登場。

 外観はヘッドライトからフロントウインドウまでつながるフロントフェンダーのラインがユニークで、左右のヘッドライトを繋ぐフロントグリルも独特な形状となっているなど、まるで高級サルーンのようなデザインです。

 3代目は1983年まで販売され、テレビドラマ「北の国から」の主人公、黒板五郎のクルマとしても登場していましたので、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。

 なお、イランの自動車メーカーであるサイパでは、現在も「Z24ピックアップ」の名で、3代目ジュニアのライセンス生産を続けています。

●マツダ「ルーチェ レガート」

ユニークなフロントフェイスは好き嫌いが分かれた「ルーチェ レガート」
ユニークなフロントフェイスは好き嫌いが分かれた「ルーチェ レガート」

 1966年に発売されたマツダ初代「ルーチェ」は、巨匠ジウジアーロがデザインを手掛け、欧州車を思わせるスタイリッシュなフォルムが高く評価されました。

 その後ルーチェは、主力車種である「ファミリア」や「サバンナ」の上位モデルとして代を重ね、1977年には「ルーチェ レガート」の名で3代目が登場。

 5ナンバー枠いっぱいのサイズのボディに、トップグレードには高性能な13B型ロータリーエンジンを搭載し、同社のフラッグシップに位置付けられ、ボディは4ドアピラードハードトップと4ドアセダン、ライトバンをラインナップしていました。

 角型縦目4灯ヘッドライトやメッキ加飾されたフロントグリルの採用によって、独特で重厚なフロントフェイスが印象的で、当時でもクラシカルなアメリカンセダンのようなイメージです。

 しかし、このデザインは好き嫌いが分かれ、販売は好調とはいえませんでした。

 1979年のマイナーチェンジではオーソドックスな角型2灯ヘッドライトに変更されると、そのルックスから「広島ベンツ」と呼ばれ、販売台数が回復。1981年に4代目ルーチェにバトンタッチしますが、ライトバンだけは3代目のスタイルのまま1988年まで販売されていました。

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4件のコメント

  1. 縦目って、真っ先に思い浮かんだ車が、ハイエースワゴン。マイナーだったかな?当時はキャラバン&ホーミーコーチ、タウンエースワゴン、ボンゴマルチバン、デリカスターワゴン、バネットコーチ、バネットラルゴ、マイナーなところではいすゞファーゴなどワンボックスが魅力的な時代でした

    • ISUZUオリジナルWFRファーゴねw
      ハイエース縦ライト時代の2LTよりファーゴの4FC1ターボは速かったよ。
      ファーゴが無くなった後の生産工場では初代グランビアの生産が始まったのだ!

  2. 縦目前照灯といえば東武1720DRCと国鉄151系・EF66なんだけど、全面投影面積が広くなったミニバンとSUVの全面スタイリングに応用が利くとおもうんだな。

  3. そういえば、縦目だけど全然違った(かわいらしくなった)のが
    WiLL Cyphaだったなぁ。

    ある意味縦目かぁ?と言えそうだったのが、初代オーリスだったなぁ。
    縦並びの丸(フロントはプロジェクター式ヘッドライトとウインカーの縦並び、リアも丸が3つ縦に)。

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