スパ24時間優勝車は4.5億円! フェラーリはレーシングも高値安定!!
フェラーリはレースシーンでこそ光ると思っているフェラリスタにとって、ひじょうに魅力的なレーシング・フェラーリが出品された。由緒正しきヒストリーを持っているレーシング・フェラーリの評価を検証してみよう。
スパ24時間レースの優勝車両は、いったいいくら?
新型コロナウイルスの関係から、2020年は「シフト・モントレー」と呼ばれるオンライン・オークションとなったペブルビーチ・オークション。主催者のRMサザビーズにとっても、現車を披露せずに高価なモデルを売買するというのは難しいとみられていたが、終わってみれば総売上高は32億円。一流オークショネアとしての実力を見事に証明してみせた。
●2001 フェラーリ「550 GT1 プロドライブ」
今回のシフト・モントレーでは、多くのレーシングカーも出品されていたが、驚かされたのはトップセールの座を2001年式のフェラーリ「550 GT1 プロドライブ」が獲得したことだった。
ちなみにこの550 GT1は、フェラーリがレースプログラムのために製作をイギリスのプロドライブに委託したもの。製作順では2台目に相当するもので、ルカ・カペラリとファブリツィオ・ゴリンのペアで、2004年のFIA GT選手権で優勝を飾っている。
そのなかでも特筆に値するのは、同年のスパ24時間レースでの総合優勝である。レースのリザルトとしては、これ以上はないほどの、素晴らしい結果を残しているのだ。
もちろんこのモデルには、フェラーリ・クラシケの「ヴェイコリ・ダ・コンペティツィオーネ」、そしてレース参戦の最前線で戦った、CRD=ケア・レーシング・デベロップメントとプロドライブによる、完全なレースログとマイレージチャートが添えられる。
車体のコンディションはまさに完璧だ。550 GT1は、エンジンは6リッター仕様に拡大され、ミッションもXtrac製の6速シーケンシャルへと置き換えられていたが大きなトラブルはなく、このS/N:002は、5年以上にわたるレーシング・キャリアのなかで、トータルで49レースに出場。そのうち15回のポールポジション、14回の優勝、そして29回の表彰台を記録したのだった。
レースから引退後、CRDのガレージで大切に保管されていたという550 GT1のS/N:002は、国際的な24時間レースで優勝した最後のフェラーリでもある。その価値を、果たしてビッター(入札者)はどこまで評価してくれるのだろうか。
入札価格は、予想どおりにその勢いを弱めることはなかった。クルマのコンディションとレース・ヒストリーがここまで揃ったモデルは、そう簡単にオークション・シーンにも現れることはないからだ。
入札価格が止まったのは429万ドル(邦貨換算約4億4700万円。それは誰もが息を飲み込む瞬間だった。
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