車の修理用パーツの価格が上昇傾向!? なるべく安く修理する方法とは?
中古パーツを活用するのもひとつの方法
実際にクルマが壊れて修理をする場合、新品の純正パーツをメーカーから取り寄せる方法しかないのでしょうか。
都内の整備工場で、国産車を中心にメンテナンス全般を担当している整備士S氏に話を聞いてみました。
「メーカーから新品の純正パーツを取り寄せて修理するのが、1番確実な方法ではあります。ただしクルマの年式によっては、パーツの取り寄せに時間がかかったり、値段が高かったり、すでにパーツが在庫切れの場合もあります」
そこで上手に活用したいのが中古パーツです。新品とはいきませんが、純正パーツがものによっては手頃な価格で入手でき、修理費を抑えることができるといいます。
「昔は解体業者に出向く必要がありましたが、現在では解体業者もパーツを取り外して個別に管理しており、ネットなどで手軽にパーツの購入が可能になりました。ただしパーツの状態は写真では判別しにくい部分もあるので、中古であることを理解したうえで活用してください」(整備士 S氏)
中古パーツの場合、状態にばらつきがあるため、入手後に多少手を加えることもあるそうですが、それでもパーツが安く手に入れられるのであれば魅力的だといえます。
「ひとつのサイトやネットショップだけでなく、オークションもチェックしてみてください。またバンパーなどは純正品でなく社外のカスタム用エアロパーツなどを、修理のタイミングで装着してもいいと思います」(整備士 S氏)
中古パーツを上手に活用すれば修理代も安く抑えられることは分かりましたが、エンジン始動に不可欠なセルモーターや、発電に必要なオルタネーターなどが故障した場合も、中古パーツを上手に活用することで修理費を抑えることができます。
実際に修理をする場合、中古パーツでも問題ないものと、中古パーツは避けたほうがいいものがあるのですが、それらはどう違うのでしょうか。
「中古でも大丈夫なのは、機械部品のなかでも『リビルト品』と呼ばれるものです。スターターやオルタネーターなどは使っていくうちに消耗し劣化していく消耗品なのですが、中古でも一度分解し洗浄して消耗した部品を交換して組み立て直したリビルト品は、品質チェックもおこなわれており、ほとんど問題ありません」(整備士 S氏)
リビルト品は、エンジン本体やドライブシャフト、トランスミッション、ラジエター、エアコンのコンプレッサーなどの機械的なパーツで活用されています。修理をする場合はプロに相談してみると良いでしょう。
「外装系はほとんど中古でも問題なく使用できますが、中古タイヤなどは使用しないほうが安全です。ホイールなどもバランス調整が必要になる場合もありますので、あまり中古品はお勧めしません」(整備士 S氏)
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元のクルマから取り外しただけの「リンク品」もありますが、より安価な反面、パーツとしての品質や耐久性が短くなってしまう可能性もあります。そのため、できる限りリビルト品を使うことをお勧めします。
機械的なパーツはリビルト品が好ましいものの、数が少ない車種や輸入車などは、リンク品でも状態によっては使用したほうがいい場合もあります。
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