【実録】コロナ禍真っ只中に欧州のモータースポーツ取材に行ってみた!
シャルルドゴールで受けた無料PCR検査とは
その後の世界の様子は皆さんご存知の通り。そんななか、9月にまたまたフランスに行ってきました。もちろん不要不急の観光ではなく仕事です。
●2020年9月、無料でPCR検査を受けました
フランスは国境を開いていて、入国後の隔離や陰性証明も必要なし。人の気配が消えた羽田空港からガラガラの飛行機で着いたシャルルドゴール空港も人がいません。いつも嫌になるぐらい混んでたのに、人がいないとそれはそれで寂しいもんです。
入国審査もいつもと同じくあっさりしたもの。こんなのでいいの? とこちらが心配になるほどでした。税関を抜けた先には無料のPCR検査所が開設されていたので受けてみることにしました。
まずは問診票に記入。その後は鼻をグリグリするする例の検査。結果は72時間以内にメールで連絡がきます。もし陽性だったらどうなるのかが疑問でしたが、説明書きがフランス語でしか書いてなかったのでいまいち理解できず。
数日後にメールが届き、結果はめでたく陰性でした。在留許可を持たない外国人旅行者でも無料で検査を受けられる点には驚いたけど、それだけ状況が切羽詰まっているのかとも思ったり。
パリで数日間取材をした後、フランス選手権ラリー第2戦「ラリーモンブラン・モルジン」の取材のために飛行機でジュネーブに向かいました。
欧州内のフライトは便数は減っているものの、大陸間のフライトほどの影響は受けていないみたいで、ほぼ満席だったことに驚きました。
ラリーのホストタウンであるモルジンはモンブランの麓のスキーリゾート。パリからだと飛行機でスイスのジュネーブに移動。そこからクルマで1時間半ほどの距離。
一応は国際線になるので、機内で行動確認表が配布されました。出発地の情報、ジュネーブに到着後の滞在先や連絡先などを記入してCAが回収します。
スイスもフランスと同様に国境を開いていて、隔離もなし。EU内でも国ごとに対応は違っていて、例えばドイツは国籍を問わず日本居住者の入国を禁じています。
他にもイタリアは日本からの入国はできるけど、入国後2週間は自主的に隔離しないといけません。このあたりの措置はコロコロ変更されるので、もし海外に渡航する人は最新の情報を常に入手してください。ちなみに、航空会社に質問しても答えてくれません。各国の大使館などの情報を自分で調べないとなので、これが地味に疲れる作業でした。
パリもジュネーブも街ゆく人たちはほぼみんなマスクをしていました。また、お店に入る前には日本と同じく必ず手の消毒をしないと入店できません。
お店によっては屈強なガードマンが立っていて、マスクなしで入店するなんて絶対無理! パリはマスクをしていないと罰金が科せられるのと、いたるところに警官がいて目を光らせていました。ボクも電話をするのに少しマスクを外したら、あっという間に警官がやってきて怒られました。
このあたりは日本よりも厳格だった気がします。ところが、山間部のモルジンに着くとマスクの着用率が明らかに下がっています。確かに人は少ないし大丈夫かも、って雰囲気はあるのだけど。バカンスシーズンなのでみんな気が緩んでいたのかもなあ。それでも、スーパーなどの店内に入る時はマスクは必須でした。
●いまのところ、以前と同じ状況での観戦は無理
さてラリーの方はというと、驚いたことにこんな状況下でも普段通りのフォーマットで開催されました。7月にエストニアから再開されたWRCは、ギャラリーの数を制限するといった対応をとっていたのだけど、フランスは制限はなくて何もかも普段通り!
もちろん、ディスタンスを確保してマスクはしてね、というアナウンスはあるのだけど。マスクをしてる人もいればしてない人の姿も。ボク達メディアは、ステージでの撮影中はマスクを外すこともあるけど、選手へのインタビュー時は必ず着用していました。
また選手達もインタビューを受けたり、サービスに戻った時などには必ず着用していました。モンブランの麓のキレイな景色のなかで撮影していると、確かに気が緩んで「マスクなしでいいや」って気分になるので、これが観光客だったらなおのこと気が緩むだろうなあ。ましてや日本よりも遥かに厳格なロックダウンを経験した後だし、気持ちは理解できます。
フィニッシュのセレモニーもいつも通り開催。街の中心部で開催されたので、大勢のギャラリーが密集していました。ヤバイよなあ~と、少し不安な気持ちに。
この取材の後、ル・マン24時間レースの取材にも行こうと思っていたのだけど、こちらはメディアの人数も制限されボク達の申請は受理されませんでした。
入国できないので諦めたニュルブルクリンク24時間レースもメディアの数を大幅に制限。いつもだったら数万人の観客が何日もキャンプして、まるでフェスのようなレースだけど、グランドスタンドなど一部への入場を許可したのみ。
WRCも同様で、スウェーデン以降ボク自身は取材に行っていないのだけど、やはり人数が制限されています。ギャラリーも同様で、販売されるチケットが限定されたり、観戦場所が限定されたりしている様子。
サーキットと比べるとラリーは山のなかや街のなかが舞台なので、サーキットの観客席よりも密集度は低いので観客を入れやすいといえます。とはいえ、WRCなどの人気が高いイベントは多くの人が集まるので、第2波に見舞われている現状では今後はラリーも無観客で開催されるかもしれません。
いまの状況がこの先何年続くか分からないけれど、安心して観戦できる日が来ることを願ってやみません。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。