日産新型「フェアレディZ」どう思う? スポーツカー好きを熱くさせる魅力はあるのか?

20代の若者や女性のスポーツカー乗りも新型Zは気になる存在

 今回の新型フェアレディZプロトタイプはオンライン形式での発表だったこともあり、かなりのクルマ好きが情報を入手できたようです。

 アウディ「TT」に乗っているNさん(20代・男性)も、ウェブで情報を見た1人。まだ20代ということで、過去のZに乗った経験は少ないそうですが、スタイルの良さに注目していると教えてくれました。

美しいクーペスタイルを実現した日産新型フェアレディZ(プロトタイプ)
美しいクーペスタイルを実現した日産新型フェアレディZ(プロトタイプ)

「いかにも日本のスポーツカーっぽいテイストを感じます。四角いグリルなども伝統的なデザインですよね。

 むしろ、こういった過去の名車を現代の技術で蘇らせてくれるのはスポーツカー好きにとっては嬉しいですし、もっと増えてほしいです」

 また、黄色いボディカラーとブラックルーフの組み合わせもセンスの良さを感じたそうです。

 詳細は未発表ながら、動力性能は間違いなくいいでしょうし、ティアドロップ型のLED式ヘッドライトなどは、上手に初代のイメージを再現しているといえます。

 スポーツカー好きのなかでも、元Zオーナーにとっては、今回のプロトタイプはかなり気になるようです。

 過去に2代目(S130)を購入し、わざわざミッションをATからMTに載せ替えたほど入れ込んだ経験を所有しているOさん(40代・男性)も興味津々でした。

「過去のZをモチーフにした雰囲気はよく伝わってきます。GT-Rが完全にスーパーカーになってしまったので、Zは誰でも憧れて、誰もが乗れるスポーツカーであってほしいです。

 そういった意味でも2.5リッターくらいの排気量で、価格もぐっと抑えたグレードを出してくれると、若い人たちの間でも人気が盛り上がると思います」

 もともと初代がアメリカを中心に世界的なヒット作となったのは、ヨーロッパ製のGTモデルに匹敵する性能を持ちつつ手頃な価格だったことも大きな要因だといわれています。

 パワフルなエンジンだけでなく先進安全技術など、当時とは比べられないほどさまざまな装備を搭載しなければいけない昨今のクルマは価格が高くなりがちです。

 現行型フェアレディZの価格帯は400万円から500万円(NISMO除く)ですから、よくて同程度、グレードによっては1000万円近くになってしまう可能性もありますが、新型フェアレディZの開発者である田村氏が、「頑張れば手が届く価格」とコメントしていることもあり、こちらは期待したいです。

 多くの人が所有できるように、デザインだけでなく価格も原点回帰してくれることを願うばかりです。

 最後にスポーツカー好きの女性にも話を聞いてみました。

 現在はBMW「Z4」に乗っているYさん(30代・女性)は、遅いクルマには魅力を感じないとまでいい切るスポーツカー&運転好き。新型フェアレディZプロトタイプは、女性のスポーツカー好きに刺さるのでしょうか。

「初期のZの面影が残っていて、少しノスタルジックな感じがいいです。19インチのタイヤも迫力があっていいのではないでしょうか。ただインパネがすべて液晶なのはちょっとやり過ぎだと感じます。もう少しアナログ感があっても良かったかなと思います。

カーボンを多用している(サイドシルやリアバンパー、フロントのチンスポイラーなど)で軽量化もされているようですね。しかも引き締まった印象のラインはカラーリングを変えるだけでもだいぶ印象が変わりそうです。

 私も運転はしてみたいです。とくに液晶インパネは、実際に運転するとどれくらい感覚が違うのか試してみたいです」

 クルマ好きな女性にもおおむね好評のようですが、インテリアの液晶インパネは賛否両論あるところです。

 しかし新時代のスポーツカーであることを考えると、従来のアナログメーターでは車載コンピュータで表示できる情報量が足りないのかもしれません。まるでレーシングゲームのコクピットのような感覚で乗るのも楽しそうです。

※ ※ ※

 今回発表されたのは、あくまでも新型フェアレディZのプロトタイプだったわけですが、細かい仕様はこれから公表されるものの、日産は「このコンセプトとほとんど同じ形で出します」と説明しているほか、登場時期は2021年にだといわれています。

 全体的なシルエットは歴代のフェアレディZっぽさを感じさせるデザインですが、むしろもっと大胆なデザインか、逆にもっと初代そのままぐらいのレトロなデザインのどちらか振り切れても良かったという意見もありました。

 いつの時代もフェアレディZには、クルマ好きを熱くさせる魅力があるといえるようです、

日産・フェアレディZ のカタログ情報を見る

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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