「この先渋滞●km」はどう調べてる? Googleマップの精度は世界一!? 情報収集の違いとは
Googleマップの渋滞情報はどのような仕組み?
最近では、スマートフォンのナビアプリを使用してドライブする人も増えてきました。
運転中にスマートフォンを使用しないように注意する必要はありますが、手軽にかつ無料で使えるナビという点で非常に便利なものといえます。
ナビアプリの代表格である「Google Map」ですが、正確な渋滞情報の表示があることも人気の理由のひとつです。では、このGoogle Mapの渋滞情報はどのように調査しているのでしょうか。
Google Mapに詳しい業界関係者は次のように話します。
「Google検索を筆頭に、Googleは自社サービスがどのようにデータを集計しているのかを原則として公開していません。
Google Mapの渋滞情報についても同様ですが、その元となるデータ自体は『プローブ情報』と呼ばれる、各Google Mapをインストールしているスマートフォンから匿名のGPSデータとして自動的に取得しています。
例えば、高速道路上にあるスマートフォンの移動速度が、10km/hならば渋滞であると認識されます。
当然、1台だけのデータで判断しているわけではなく、近隣にある複数のスマートフォンからのデータを統合して判断しているようです。
また、クルマとバイクを判別する機能もあるとされており、渋滞のなかでバイクが通常のスピードですり抜けをしても、渋滞情報には影響がないといわれています」
こうしたプローブ情報を用いた渋滞の判断は、ホンダの「インターナビ」などでもおこなわれています。
当然、データが多ければ多いほど渋滞情報は正確となるため、世界でもっともインストール数の多いアプリのひとつであるGoogle Mapの精度は、ライバルに比べて相当なものです。
しかし、この仕組みを逆手にとったある実験が最近話題になりました。
ドイツにある現代アーティストは、Google Mapをインストールした99台のスマートフォンを手押しクルマに載せ、道路をゆっくりと歩くことで、Google Map上に人為的に渋滞を引き起こしたのです。
当然、実際に渋滞は発生していませんが、Google Map上では渋滞が発生しているため、現実のクルマにも影響を与えることが可能ということを示しました。
これはあくまで現代アートとしておこなわれたもので、現実社会への影響はほとんどなかったようです。
また、少数のクルマが通常のスピードで走行するだけで、Google Map上でも渋滞は消滅したことから、あらためてGoogle Mapの精度が明らかになりました。
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普段、何気なく見ている渋滞情報ですが、その背景にはさまざまな最新技術があります。
ちなみに、Google Mapで位置情報の自動送信をおこないたくない人は、アプリの設定で変更することができます。
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