新ジャンルに挑戦したクルマたち! 斬新な発想で高評価だった車3選
ハッチバック? それともステーションワゴン!?
●ホンダ「アコードエアロデッキ」
1972年にホンダは、次世代のFFコンパクトカーとして初代「シビック」を発売。まずは日本でヒットし、後にアメリカでもヒットしたことで、ホンダの本格的な海外進出の立役者となりました。
シビックの成功に続くためにホンダは車種の拡充を開始し、1976年にシビックよりも上級クラスに位置する初代「アコード」が誕生。
発売当初のボディタイプは3ドアハッチバッククーペのみでしたが、後に4ドアセダンが追加され、主力はセダンに移行します。
そして、1985年に登場した3代目では一般的なハッチバックが廃止され、代わりに「アコードエアロデッキ」がラインナップされました。
エアロデッキは一見するとステーションワゴンですが、ホンダは新感覚のハッチバックと表現しています。
セダンと共通のリトラクタブルヘッドライトを採用したスポーティなフロントフェイスに、キャビンはフロントからリアへなだらかに傾斜するロングルーフデザインを採用し、それまでの国産車には無いスタイリッシュな外観は高く評価されました。
また、トップグレードの「2.0Si」には最高出力160馬力の2リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションと相まって、見た目だけではなく優れた走行性能を発揮。
しかし、1989年に4代目へフルモデルチェンジした際に、セダン、クーペ、ステーションワゴンのラインナップとなったため、エアロデッキは消滅してしまいました。
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クルマのデザインには流行があり、近年はツリ目のようなヘッドライトの精悍なフロントフェイスが人気です。
そんな流れに逆行したようなモデルとしてスズキ「ジムニー」がありますが、悪路走破性だけでなく、デザインも高く評価されています。
デザインに正解は無いといわれますが、流行を追えばいいとうわけではないことを、ジムニーが証明しているのではないでしょうか。
いろいろ言われてるアコードエアロデッキだけど、ほぼ同時期に出ていたワンダーシビックやGAシティー(2代目)、そして軽自動車のトゥデイ(初代・2代目)に至るまで、あの時期のホンダを象徴するボディ形状だと思うけどな。