新型「BRZ」登場間近で振り返る! スバルの異色スポーツ車5選
北米スバルは2020年10月5日に、2022年モデルとして登場する新型「BRZ」のティザーを公開しました。さらに2020年秋にはお披露目がおこなわれる予定です。そこで、歴代スバル車のなかから、異色のスポーティモデルを5車種ピックアップして紹介します。
王道ではないスバルのスポーツモデルを振り返る
2020年10月5日に北米スバルのサイトで、突如、新型「BRZ」のティザーサイトが公開されました。とはいうものの、前輪まわりの画像が公開されただけで、全体像やスペックなど詳細は明らかになっていません。
これまで、BRZと並んでスバルの王道スポーツモデルといえば、「インプレッサ WRX STI」や「WRX STI」がありましたが、そうしたモデル以外にも過去にさまざまなスポーツモデルが存在。
そこで、歴代スバル車のなかから、異色のスポーティモデルを5車種ピックアップして紹介します。
●レオーネRX/II
1971年にデビューしたスバル「レオーネ」は、悪路だけでなくオンロードでの走りにも4WDが有効であると証明した、初の量産国産車であり、いまに続く「シンメトリカルAWD」の原点といっていいクルマです。
そして、1984年には4ドアセダンが3代目にモデルチェンジされ、当時の流行を取り入れた直線基調のシャープな外観となり、1985年に、スタイリッシュな3ドアハッチバッククーペの「レオーネクーペ」が登場。
1986年には135馬力(グロス)を発揮する1.8リッター水平対向4気筒ターボエンジンと、スポーツドライビングを重視したスバル初のフルタイム4WDシステムを搭載する「レオーネRX/II」が追加ラインナップされました。
前後駆動力配分は50:50で、低重心の水平対向エンジンと強化された専用サスペンションとの組み合わせで、高いコーナーリング性能を発揮。
外観ではフロントスポイラーやリアスポイラー、サイドステップなど、いわゆる「フルエアロ」を標準装備することで、質実剛健なイメージが強かったレオーネを華やかに演出しています。
1989年に初代「レガシィ」が発売された後もレオーネを併売していましたが、車種整理がおこなわれ、クーペやステーションワゴンは生産を終了しました。
●アルシオーネ
1985年に発売された2ドアクーペのスバル「アルシオーネ」は、レオーネのラインナップとは異なるスペシャリティカーとしてデビュー。
アルシオーネ最大の特徴は、空力性能を極限まで追求したことで、空気抵抗を推し量るCD値(空気抵抗係)は0.29と、国産車で初めて0.3を下回る数値を実現しています。
そのためボディ各部に空気抵抗低減策が盛り込まれ、同社初で唯一のリトラクタブルヘッドライトとしたクサビ型のフォルム、ドアノブやウインドウのフラッシュサーフェイス化、ダックテール状のトランクリッドなどを採用。
内装のデザインも非常に個性的で、インパネやハンドル周り、シフトノブは、飛行機のコクピットをイメージさせる作りとなっています。
駆動方式はFF(2WD)と4WDが設定され、エンジンは発売当初、レオーネと共通の1.8リッター水平対向4気筒ターボエンジンのみでしたが、後期型ではスバル初の新開発2.7リッター水平対向6気筒自然吸気エンジンが追加されます。
また、トップグレードには自動で車高を調整するエアサスペンションが採用されるなど、技術的にも意欲作でした。
しかし、販売面では苦戦を強いられ、1991年に後継車の「アルシオーネSVX」にバトンタッチしました。
●レガシィB4 3.0R
前述のとおり1989年に初代レガシィが誕生。トップグレードに高性能な新開発2リッター水平対向4気筒ターボエンジンにフルタイム4WDを組み合わせた、セダン/ステーションワゴンとして大ヒットを記録しました。
その後、初代のコンセプトを引き継いで代を重ね、2003年に登場した4代目レガシィでは、シリーズ初の3ナンバーボディとなったことや、等長エキゾーストマニホールドの採用により、スバルの水平対向エンジン独特の「ボクサーサウンド」が消えた新世代のレガシィとして話題となりました。
スバルの高性能モデルといえばターボエンジンの搭載が不可欠でしたが、2003年に追加ラインナップされた「3.0R」は、最高出力250馬力を発揮する3リッター水平対向6気筒エンジンを搭載。
2リッター水平対向4気筒ターボ車とは異なる6気筒ならではのエレガントかつパワフルなフィーリングが特徴でした。
さらに2004年には、専用チューニングが施されたビルシュタイン製ダンパーや、専用の外装パーツ、18インチホイールを装備する「3.0R Spec B」が登場し、さらにスポーティさに磨きをかけました。
当初、トランスミッションは走りを重視したことで6速MTのみとなっていましたが、後に5速ATを追加し、大排気量自然吸気エンジンのフィーリングを幅広いユーザー層にアピールします。
なお、国内のレガシィB4ではこの3リッターが最大排気量でしたが、北米仕様には3.6リッターエンジンを搭載した「3.6R」が設定されていました。
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