トーヨータイヤの新スタッドレスはどう進化? 女性レポーター竹岡圭が乗ってみた

従来型よりも全体的に性能が向上している

 そんな進化のおかげで、性能がデータ的にどうなったかといいますと、まずはアイス路面での制動性が約8%向上したそう。私の体感的には、ブレーキをトンッと踏んだ時の最初の制動力、つまり初期制動力が大きく立ち上がってくれるので、結果的に短く止まるように感じました。

モータージャーナリスト&タレントの竹岡 圭さんのレポートです
モータージャーナリスト&タレントの竹岡 圭さんのレポートです

 また、その際の方向性もバッチリで、車体がちょっと斜めに傾いた状態でブレーキをかけても、方向性がブレないから安心だったんです。安心してブレーキが踏めるというのは、とくにアイスバーンでは大きなポイントになります。

 ちなみに止まる時の感触は、従来型のガリット・ギズのほうが、引っかかって止まるような感じが強かったので、新型のギズ2は、氷を掻いて止まっている感は少ないかも。反面、乗り心地はとってもよくなりました。

 また幸か不幸か試乗した日は、徐々にアイス路面の温度が上がってきて、シャバシャバ状態になってきてしまったため、約10%向上したというウェット制動性や、旋回ハイドロプレーニング性も試すことができました。

 つまりかなり水分が多くなっても、安心して止まれることがわかったわけです。

 そしてスノー性能ですが、データ的にはほぼ変わらないということでしたが、確かに発進性能はさほど変わらないものの、やはり縦方向のトラクション性能が上がっていて、全体的にスピードを乗せられる、またスピードが上がった時も安心感が高まっていました。

TOYO TIRESの新スタッドレスタイヤ「オブザーブGIZ2(ギズツー)」の走行シーン
TOYO TIRESの新スタッドレスタイヤ「オブザーブGIZ2(ギズツー)」の走行シーン

 コーナリングでも姿勢の収まりがよいのが相乗効果となってコントロール性も高く、さらに乗り味の滑らかさが際立っていて、全体的にワンランク上の高級なタイヤを履いたようなイメージが伝わってきました。

 つまり、走る曲がる止まる際に、引っ掛かり感をしっかり伝えることで、ドライバーに安心性能を与えていた先代に比べ、新型は全体的に収まりがよく、マイルドだけれど安心して走れるようになったため、突然の気候の変化や路面の変化でも、同乗者も安心してくれるようなタイヤに進化したというところでしょうか。

 みんなが安心して冬道を楽しめるって、いちばんイイコトだと思います。コロナ禍で、クルマで出かける機会が増えているいまだからこそ、とくに冬道に不慣れだという人は、しっかりとスタッドレスタイヤを選んでください。

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Writer: 竹岡 圭

フリーランスのタレント&モータージャーナリストとして活動してきたが、2007年以降は芸能プロダクションに所属、タレントとしてさらなる本格的な活動を始める。現在、TVのワイドショーやバラエティ番組へのレギュラー出演、ラジオ番組のパーソナリティなどを務める。MCやレポーター、コメンテーターの他、イベントでのトークショーもこなすなど、多方面で活動中。雑誌・新聞・Webと幅広く執筆活動もしている。

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