設立から50年! 業界初のホンダ「安全運転普及本部」は法改正にも寄与 活動の歴史とは

ホンダは、1970年に社内に設立した「安全運転普及本部」が、2020年10月1日に発足から50年を迎えたと発表しました。この50年間、安全運転普及本部は自動車業界や国などに対して、どのような活動をおこなってきたのでしょうか。

世界各国で教育活動を展開 海外ならではの苦労は

 ホンダは、1970年に社内に設立した「安全運転普及本部」が、2020年10月1日に発足から50年を迎えたと発表しました。設立当時、四輪車・二輪車メーカーでは初の試みだったといいます。

 日本のクルマ社会の発展にあわせて安全運転の普及を推進してきた安全運転普及本部は、具体的にはどのような活動をしてきたのでしょうか。また、ホンダは自動車業界および国などに対して、どのような立ち位置を示してきたのでしょうか。

安全運転普及本部が開発したシュミレータを体験する様子(撮影:2020年9月30日 都内)
安全運転普及本部が開発したシュミレータを体験する様子(撮影:2020年9月30日 都内)

 安全運転普及本部が設立されたのは、日本のモータリゼーションが発展期にあった1970年です。この年は、国内の交通事故死者数のピークとなる1万6765人を記録。「交通戦争」と呼ばれる時代でした。

 安全運転普及本部では、交通社会に関わるすべての人の体験、知識、意識の向上をサポートする、「ヒト」に焦点を当てた安全運転普及活動をおこなうという理念のもと、販売店の店頭などでユーザーに直接安全をお伝えする「人から人への手渡しの安全」と、危険場面を安全に体験できる環境で実車やシミュレーターを使っておこなう「参加体験型の実践教育」を重視。

 安全運転普及本部の役割は、その活動を実現するための人材育成、環境の創出、そして、教育プログラムおよび教育機器の開発という3つの柱から成り立っていると、ホンダは説明します。

 人材育成としては、安全に関するアドバイスができる販売店スタッフを養成する「セーフティコーディネーター」制度があるほか、予防安全システム「ホンダセンシング」をより正しく説明できる「アドバンスドセーフティコーディネーター」制度が導入されました。

 環境の創出という面では、全国7か所に「交通教育センター」を設置。そして、「Hondaドライビングシミュレーター」や「Hondaライディングシミュレーター」といった教育機器のほか、ドライバー以外に幼児や高齢者などを対象にした教育プログラムも開発しています。

 また、安全運転普及本部発足から2年後の1972年には、同本部内に海外での活動を推進するための部門「海外安全運転普及推進委員会」を設置し、2020年現在は日本を含めて世界41の国と地域で活動がおこなわれています。

 近年、日本では交通事故死亡者は減少傾向にあるものの、新興国では増加している地域も存在しているといわれます。

 安全運転普及本部 事務局長の鈴木英樹氏は、「海外では事故データが入手できないという課題が生じることがあるものの、そうした場合は個別に調査をおこなっています。

 そのうえで、危険予知トレーニングは日本・海外どちらでも有効なので、各国の販売店で教育を展開しています」と説明します。

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