日本では販売していないスポーツ車もあり!? マイルドハイブリッド車5選
最新モデルと海外専用のマイルドハイブリッド車とは
●マツダ「マツダ3」
Cセグメントカーのマツダ「アクセラ」から「マツダ3」への改名とともに、内外装の質感を大幅に高めることで、プレミアムなコンパクトカーへと生まれ変わりました。
マツダ3のエンジンラインナップには、従来のクリーンディーゼルとガソリンに加え、マツダ独自の圧縮着火を用いた燃焼方式(SPCCI)を採用した「SKYACTIV-X」を設定。
2リッター直列4気筒にスーパーチャージャーを組み合わせたSKYACTIV-Xは、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの特徴を併せ持っており、WLTCモードで17.2km/Lと低燃費ながら、最高出力180馬力を発揮。世界中のメーカーが量産化できずにいたなか、マツダが世界で初めて実現しました。
圧縮着火という点に注目が集まっていますが、ほかに24Vのマイルドハイブリッドシステムも搭載。出力6.5馬力のモーターによってエンジンをアシストすることで、発進時の加速や上り坂の走行で威力を発揮します。
モーターは車両の発電機とスターターを兼ねており、アイドリングストップからのスムーズな再始動や減速時のエネルギー回収といった点も重視されています。
しかし、SKYACTIV-Xグレードの価格(消費税込)は319万8148円からと、ガソリン車よりも70万円ほど、ディーゼル車よりも40万円ほど高く、販売は苦戦しているようです。
●スズキ「スイフトスポーツ」
いまや定番ホットハッチとしてのポジションを不動のものとしたスズキ「スイフトスポーツ」は、国内だけでなく欧州でも人気があるモデルです。
現行モデルはシリーズ初の1.4リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。欧州仕様では2020年に、日本では設定されていないマイルドハイブリッドモデルが投入されました。
イギリス仕様では1.4リッターエンジンと48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、トランスミッションは6速MTのみです。
最高出力は131馬力、最大トルクは235Nmで、国内仕様が140馬力・230Nmですから、最高出力こそ劣りますが、トルクがわずかにアップしています。
ただし、マイルドハイブリッド仕様のWLTCモード燃費は5.7L/100km(約17.5km/L)で、国内仕様の6速MT車の17.6km/Lとほぼ同じで、極端に低燃費というわけではなさそうです。
※ ※ ※
本文中にも登場していますが、現在、マイルドハイブリッドで主流となっているのは、Integrated Starter Generator=ISGで、発電機とモーターが兼用となっており、新たに多くの補機を追加することなくハイブリッド化が可能となっています。
このISG自体の歴史は古く、昔はセルモーターとダイナモ(発電機)がひとつになったことで「セルダイナモ」と呼ばれていました。
かつて国産車では軽自動車や小型車に採用され、近年は原付きバイクが採用しています。
軽自動車で採用した例では1967年に発売されたホンダ「N360」シリーズがありますが、その後、一般的なセルモーターに取って代わり、クルマでは枯れた技術として消えてしまいました。
しかし、ISGとして枯れた技術が復活したことは、クルマに採用された技術のなかでは非常に稀な例です。
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