フルエアロが憧れだった!? 懐かしの1980年代エアロパーツ装着車5選
1980年代を象徴する「フルエアロ」とは!?
●トヨタ「スープラ」
1978年にデビューしたトヨタ初代「セリカXX」は、2.6リッター直列6気筒エンジンを搭載するなどアメリカ市場を強く意識したモデルで、北米では「スープラ」の名で販売されました。
1981年発売の2代目は、直線基調のボディに「ソアラ」と同じ2.8リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、「国産200km/hオーバーカー」(市販モデルでは180km/hでスピードリミッターが作動)の仲間入りを果たします。
しかし、当時のライバルである日産「フェアレディZ」に動力性能で及ばなかったことから、1986年にスープラに車名を改め、最高出力230馬力を発揮する3リッター直列6気筒DOHCターボエンジンを搭載する「スープラ3.0GT」が登場します。
外観はロングノーズのスタイリッシュな3ドアクーペで、現在の基準では小ぶりですが、当時としては大型のリアウイングを装着。
高性能ながら派手すぎないスポーツカーらしいフォルムとなり、国内外で高い人気を誇りました。
●日産「オースター」
1979年に国産車初のターボ車、日産「セドリック/グロリアターボ」がデビューし、1980年代には日産のみならず各メーカーからターボ車が続々と登場します。
国産車の高性能化とともにエアロパーツが解禁されると、当時の最先端だったのが、フロントスポイラー、サイドステップ、リアアンダースポイラー、リアスポイラーと、クルマの周囲を一周して装着される、いわゆる「フルエアロ」です。
前出のレオーネ RX/IIがまさにフルエアロですが、日産も1985年に発売された3代目「オースター」で実現。
オースターは同時期にFF化された「ブルーバード」と多くの部品を共有した4ドアセダンで、欧米などでも販売された世界戦略車です。
3代目は直線基調のボクシーなデザインで、フルエアロを装備したのが「1.8Siユーロフォルマ」と「1.8Rttユーロフォルマ TWINCAM TURBO」の2モデルとなっており、一見するとなんの変哲もないセダンだったオースターが華麗に変身。
こうしたフルエアロはアフターマーケットでも人気があり、とくにホワイトのボディカラーに装着するのがもっとも映えたことから、各メーカーともホワイトをイチオシしていました。
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いまではメーカーがCd値や「ゼロリフト」をアピールすることはほとんどありませんが、ちょうど1980年代にはやたらと空力性能を強調していました。
国産車で初めてCd値0.3を下まわったのは、1985年に発売されたスバル「アルシオーネ」で、ボディ各部の形状を工夫することでCd値0.29を達成しています。
単にCd値だけが空力性能ではありませんが、Cd値0.3を下まわることは、当時としては快挙といえます。
ちなみに、現行モデルのトヨタ「プリウス」はCd値0.24、メルセデス・ベンツ「Aクラス セダン」はCd値0.22を実現するなど、技術の進歩は目覚ましいといえるでしょう。
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