乗ってわかった TOYO TIRESの最新スタッドレス「オブザーブ・ギズツー」の進化とは

TOYO TIREの最新スタッドレスに乗って感じた実力とは

 カーリング女子で有名になった北海道東部に位置する北見市のそばに、トーヨータイヤの「サロマ・プルービンググラウンド」がある。

 アイスのスキッドパッド、アイスドーム(屋根付きのブレーキ試験コース)、ハンドリングコースなどが何種類かレイアウトされている。ここで新しいオブザーブGIZ2を試すことができたので、そのインプレッションをお伝えしよう。

TOYO TIRESの新スタッドレスタイヤ「オブザーブGIZ2(ギズツー)」の走行シーン
TOYO TIRESの新スタッドレスタイヤ「オブザーブGIZ2(ギズツー)」の走行シーン

 まずはアイスドームで先代モデルのオブザーブGIZと新しいオブザーブGIZ2を比較テストした。クルマはトヨタ「プリウス」で、タイヤサイズは195/65R15 91Qである。

 初速30km/hからアイスバーンでの制動距離の比較をおこなった。当日はあまり気温が低くなく、アイスの表面はうっすらと水膜がある状態だった。

 まず最初に先代のGIZを乗り、あとから新しいGIZ2に乗った。先代よりもGIZ2は制動感を強く感じた。その感覚どおり、制動距離も短くなっている。停止後にアクセル全開にすると、発進&加速はGIZ2の方が明らかに良かった。

 アイスバーン上でUターンするときにハンドルをロックするまで切るが、そのときのハンドル手応えがGIZ2の方が重めで、舵の効きもよく感じた。

 かなり条件が悪い中でのテスト走行だったが、GIZ2で走る、曲がる、止まるがきちんとできたことは安心感につながった。

 ハンドリングコースではアウディ「A4 TFSIクワトロ」に245/40R18 93QサイズのGIZ2を履いて走った。

 アイスバーンと雪道が混在するワインディングコースだったが、クワトロだけあって安心して走ることができる。さすがにトラクションは十分で、安定性を保ちながら加速する。

 舵の効きは強そうに感じないが、ハンドルを切っていけば曲がっていく。やや手応えが弱いから、感覚的には曲がらないように感じるが、実際は切れば曲がる。

 カローラスポーツには205/55R16 91QサイズのGIZ2を履いてハンドリングコースを走った。

 雪やアイス路面でのグリップはなかなか良さそうだが、ハンドル操作に対する応答遅れが少し気になった。小舵角での反応が弱く、舵角が大きくなっていくとグリップしてくるのか。ライントレースがやや大雑把になってしまうところが残念だ。

 その点では、先代のGIZの方が小舵角での応答性が良いので、そこそこのスピードで走るぶんには悪くないと思った。

 新しいGIZ2は、雪道でもアイス路面でも絶対的なグリップ力は高いから、安心感という意味では先代のGIZよりレベルアップしていると感じた。

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