街乗りメインのSUVは2WDが売れ筋!? SUVなのに4WDが不要になった訳
昨今人気のSUVですが、悪路走破性の高い4WDよりも2WDが売れ筋となっています。また、車種によっては2WDしか設定されないこともありますが、それは一体なぜなのでしょうか。
大半のSUVは2WDが販売の主力に
最近はSUVの人気が高く、新型車が続々と登場しています。日産は2020年6月にコンパクトSUVの「キックス」を発売して、2週間で8000台を受注しました。
日産の販売店はキックスについて次のようにいいます。
「キックスは人気が高く、7月下旬に契約しても、納車は年末です。ボディカラーやグレードの選び方によっては、2021年1月になる可能性もあります。タイの工場で生産される輸入車なので、仕様によっては納期が長いです」
そこまで人気の高いキックスですが、SUVなのに4WDは設定されていません。北米仕様なども前輪駆動の2WDのみです。
SUVは悪路の走破を目的としたオフロード4WDから発展した経緯があり、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)も高いです。
キックスの最低地上高も170mmなので、ハッチバックやセダンを上回り、悪路のデコボコを乗り越えやすいですが、それでも駆動方式は舗装路向けの2WDのみになります。
日産がキックスの前に販売していたコンパクトSUVの「ジューク」も、売れ筋の1.5リッターエンジン搭載車は2WDのみでしたが、1.6リッターターボでは4WDも選べました。
トヨタ「C-HR」は、1.2リッターターボには4WDを設定していますが、ハイブリッドは2WDのみです。
同じプラットフォームを使う「プリウス」や「カローラセダン/ツーリング」のハイブリッドでは、後輪をモーターで駆動するE-Fourを選べますが、C-HRのハイブリッドでは選べません。
SUVの開発者に、駆動方式について尋ねると「4WDは車両の性格に応じて設定しています。2WDのみの車種やグレードでも、市場のニーズが高まれば4WDを追加できます」と説明しました。
そこでSUVが採用する駆動方式の販売比率をメーカーに尋ねると、大半の車種では2WDのほうが多いです。
トヨタ「ライズ」の場合、2WDが70%以上を占めており、4WDは30%以下。ホンダ「ヴェゼル」なども2WDを中心にした売れ方です。
販売店からは、「SUVでも大半の車種が2WDを中心に生産されるので、4WDを選ぶとメーカーオプションなどの組み合わせによっては納期が長くなります」という話も聞かれます。
舗装路しか走らないユーザー向けに販売してるのと、電子制御の4WDはFFと大差無いから機械式4WDを必要としてる人は選択肢に入れない。
スリップ感知の4WDは後輪回る時には手遅れってこともある。