新型ハリアーの影響はある? マツダ「CX-5」は突き進む孤高の強みとは
CX-5のガソリンモデルに需要はある?
CX-5のディーゼルエンジンは大きく評価をされてきた印象ですが、ガソリンエンジンにはどのような需要があるのでしょうか。
CX-5のガソリン車とディーゼル車を、それぞれエントリーグレードで比較すると、ガソリン車の「20S」が261万8000円から、ディーゼル車の「XD」が293万7000円からと約32万円の差があります。
一方で、カタログ燃費は前述の通りディーゼルエンジンの方が優れており、燃料代の差も考慮すると、長距離走行が多いユーザーにはそれほど気にならないかもしれません。
そうなるとますますディーゼル車が有利に思えますが、マツダ販売店のスタッフによれば、あえてガソリン車を選ぶユーザーも少なくないと話します。
「ディーゼルエンジンの弱点は『音』です。かつてのディーゼルエンジンに比べれば大きく進歩してはいますが、それでもディーゼルエンジン特有の『ガラガラ音』が気になるという人はいらっしゃいます。その点、ガソリンエンジンはディーゼルエンジンに比べて静かで振動が少ないという魅力があります」
マツダでは、音の原因を抑え込むために「ピストンピンダンパー」と呼ばれる部品をエンジン内部に組み込むなどの対策をしていますが、ディーゼルエンジン特有の騒音を原理的に消し去ることはできず、ユーザーによっては「気になる音」として認識されてしまうようです。
CX-5はボディサイズやキャラクターこそハリアーに近い車種ですが、実際にはディーゼルエンジンというハリアーにはないパワートレインをラインナップしていることから、ユーザーの志向そのものが異なり、結果として競合することはないようです。そういった意味で、CX-5は独自のポジションを築いているといえます。
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