SUVはブームじゃない!? トヨタが続々投入 世界でトレンド化する背景に新興国の影響あり?
SUVはブームからスタンダードに
SUVは悪路に強いというイメージから、どちらかというとワイルドな印象の強いクルマが多かったなかで、高級感を強調したクロスオーバーSUVのハリアーの登場によって、日本で「都市型SUV」という新たなジャンルが登場します。
さらに、2012年に登場したホンダ「ヴェゼル」が、コンパクトでありながらスタイリッシュであり、なおかつ燃費性能や運動性能にも優れていることで、一躍人気モデルとなりました。
そして、2016年、トヨタは満を持してハイブリッドシステムを搭載したコンパクトSUVとしてC-HRを投入、登録車のなかでもトップクラスの販売台数を記録することになります。
国産メーカーの内情に詳しい業界関係者は次のように語ります。
「これまでSUVといえば、スキーやサーフィン、あるいはキャンプなど特定の趣味や目的を持った人のためのクルマでした。
しかし、現在ではもっとも総合性能の高いクルマとして、それまでセダンやコンパクトカーが担っていた『ふつうのクルマ』というポジションを得ています。つまり、SUVは単なるブームなのではなく、クルマのスタンダードになっているといえます。
そこまでクルマにこだわりはないけれども、そこそこ広くて、乗り心地がよくて、燃費もよくて、価格もちょうどよくて、そしてできればカッコイイクルマがほしい、というような消費者のニーズにもっともマッチしているのがSUVなのだといえます」
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近年登場したSUVのすべてが新興国向けに開発されたというわけではありません。しかし、多くのメーカーがSUVの新型車開発に乗り出している背景には、新興国の影響は少なからずあるでしょう。
その結果、SUVへの開発投資が進み、結果として優れたクルマが多く生まれたことで、日本や欧米諸国でもSUVの人気に火がついたのは間違いありません。
では、トヨタは今後もSUVを拡充していくのでしょうか。前出の業界関係者は次のように語ります。
「トヨタに関していえば、市場の大多数が求めるクルマを提供するのが責務のメーカーですから、このようなSUV全盛の時代にはSUVを積極的に投入するのは当然です。
国内シェアトップのトヨタがSUVを積極投入すれば、市場はSUV一辺倒となっていくことは間違いないでしょう。そうなれば、ますますトヨタはSUVを拡充していくと考えられます」
セダンやハッチバック、ミニバンにもそれぞれの魅力がありますが、現時点でもっとも市場のニーズにマッチしているのはSUVであることから、今後もトヨタはSUVに注力していくことは間違いないようです。
そうなると、トヨタ以外のメーカーも追随することから、今後もSUVカテゴリーでの競争続くのかもしれません。
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