フランスでは14歳で運転可能!? シトロエンの小型電気自動車「アミ」発売開始

仏シトロエンは2020年7月9日、小型シティコミューター電気自動車(EV)の「AMI(アミ)」を、フランス本国で販売開始した。

14歳で取得できるAMライセンスがあれば運転免許無しで運転可能

 仏シトロエンは2020年7月9日、小型シティコミューター電気自動車(EV)の「AMI(アミ)」を、フランス本国で発売した。

2シーターEV、シトロエン「AMI(アミ)」
2シーターEV、シトロエン「AMI(アミ)」

 すでに2020年5月にオンライン予約を開始しているアミの販売が、シトロエンのディーラーで開始された。すでに500台以上の注文を受けているという。

 アミは2019年3月に開催されたジュネーブショーで「AMI ONE Concept」として登場、2020年2月27日に世界初公開された2シーターピュアEVモデルだ。

 全長2410mm×全幅1390mm×全高1520mmというスリーサイズで、車両重量は485kg(バッテリーを含む総重量)と超軽量だ。ターニングサークル(最小回転直径)は7.2mと小回り性も良く、誰でも簡単に駐車することができる。

 モーター出力は6kW(約8.2ps)で、搭載されるリチウムイオンバッテリーは5.5kWh。これにより最高45km/hでの走行と、最大航続可能距離70kmを達成している。この70kmという距離は、都市および都市周辺に住む人の1日の平均移動距離よりもはるかに長い数字だという。

 また助手席側にあるケーブルを介して簡単に充電が可能。220Vの普通電源で、約3時間でフル充電が可能だ。

 アミの特徴は、運転免許を必要としない超小型四輪だということだろう。

 フランスでは、アミのような超小型車(50ccエンジンカーに相当する)は、1987年12月31日までに生まれた人は、運転免許無しで運転できる。

 また1988年1月以降に生まれた人は、検定に合格するともらえる交通安全証明書(AMライセンス)を所持することを条件に、運転免許無しで運転可能だ。フランスでは、AMライセンスは14歳から取得可能なため、アミは14歳で運転することが可能となっている。

 このように、アミは運転免許のない10代の若者向けに設計されており、手軽に友人の家を訪問したり、スポーツや音楽のレッスンに使用する場面を考えているという。または、都会での毎日の通勤やその他の配達に完全に安心したいビジネスマンにもアピールする。

※ ※ ※

 フランスでの車両価格は、VAT(付加価値税)込みで6000ユーロ(日本円で約73万円)から。購入するだけではなく、カーシェアリングやレンタルなども可能で、48か月の長期レンタルの場合は、初回に2644ユーロ(約33万円)を支払い月々19.99ユーロ(約2500円)で提供される。

 またカーシェアリングの場合、「Free2Move」に加入することで、1分あたり0.26ユーロ(約32円)で運転することが可能だ。Free2Moveは16歳からのカーシェアリングを可能にする唯一のサービスだという。

 シトロエンブランドCEOのヴィンセント・コビーは次のようにコメントする。

「ブランド誕生から100年もの間、シトロエンは常に移動の自由を革新的に創造してきました。101年目となる2020年、シトロエンは誰もがアクセスできる新しい都市のモビリティソリューションを打ち出しました。

 100%の電気自動車で、運転免許証は必要なく、そして手頃な価格。アミは都市のモビリティを実現するための真のブレークスルーを目指しており、新しいモビリティです。この素晴らしいアイデアは、1年前はコンセプトでした。今日、それが実現したことを誇りに思います」

【画像】どっちが前でどっちが後ろ?シトロエン「アミ」を画像でチェック(12枚)

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