名作だったのか? それとも迷作!? 日産の珍車5選
日産がつくっていたドイツ車とは!?
●サンタナ

1980年代の初頭、日産とフォルクスワーゲンは業務提携契約を結び、その事業の一環で日産はフォルクスワーゲンのグローバルセダン「サンタナ」を日本でノックダウン生産し、日産ディーラーでも販売することになりました。
1984年に発売されたサンタナは5ナンバー枠に収まるボディサイズに改変され、エンジンは2リッター直列5気筒と、1.8リッター直列4気筒、1.8リッター直列4気筒ディーゼルをラインナップ。トランスミッションは5速MTと3速ATが設定されました。
ボディサイズは全長4530mm×全幅1690mm×全高1395mmと、前述のとおり5ナンバーサイズですが全長は比較的長く、欧州車らしい6ライトウインドウのデザインが高く評価されます。
しかし、フォルクスワーゲン・ブランドながら日産製ということが、当時の輸入車を買う層には受け入れられなかったのか、発売当初は一定の人気があったももの徐々に販売台数が低迷し、1990年に生産を終了。
同年、日産とフォルクスワーゲンの提携自体も終了しますが、1992年まで日産のディーラーで「パサート」の販売が続けられました。
●クエスト

1992年に発売された日産「クエスト」は、北米専用の7人乗り大型ミニバンとして開発されました。
生産はオハイオ州の工場でおこなわれ、1995年にはオーテックジャパンが輸入するかたちで、左ハンドルのまま日本でも販売されました。
ボディサイズは全長4835mm×全幅1870mm×全高1770mmと、当時のミニバンとしてはかなり大きく、現在の「エルグランド」クラスです。
搭載されたエンジンは150馬力を発揮する3リッターV型6気筒のみで、フロントタイヤを駆動するFFを採用。
外観はボリュームのある丸みを帯びたフォルムで、サイズ感とともにアメリカナイズされています。
実際の人気はというと、左ハンドルのみで、リアのスライドドアが右側だけだったためか、ヒットには至らず、1999年に販売を終了。いまでは稀代の珍車です。
なお、北米ではその後もクエストは代を重ねて販売され、2017年に販売を終え、ラインナップから消滅しました。
※ ※ ※
冒頭に日産は100年以上の歴史がある老舗メーカーと書いてありますが、実際に80年前から90年前につくられた「ダットサン」は、数多く現存しています。
神奈川県座間市の「日産ヘリテージコレクション」が所蔵しているだけでなく、個人で所有しているクルマもあるほどです。
それほどまでに現存している理由としては、小型車ばかりだったため比較的生産数が多かったことと、小さいゆえに納屋などに置いていたユーザーがいたということが挙げられます。
また、それほど愛されていたということでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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