梅雨に起こりがちな車のトラブルにどう対処? 自分でできるメンテナンス3選

窓のくもりや車内の臭いへの対策とは?

●窓のくもり

 梅雨の時期に運転していて厄介なのが、フロントウインドウがくもりやすいことです。雨が多く湿度が高い季節は、空気が溜め込める限界を超える水蒸気が水滴となる「結露」が発生しやすくなります。

窓の内側に汚れが付着するとくもりやすくなる
窓の内側に汚れが付着するとくもりやすくなる

 前方視界が悪くなることを考えると、できるだけくもらせたくない部分ですが、拭いてもすぐにくもってしまうのは、窓の内側にホコリなどの汚れが付着している可能性が高いといわれています。

「フロントウインドウがくもりやすいのは、内側が汚れているケースが多いです。普段の洗車では、フロントウインドウ表面をきれいにする人も多いのですが、内側の清掃は忘れがちです。

 内側は洗剤を薄めた水に浸して固く絞ったクロスなどで拭き上げるだけでも、くもりづらくなります。

 注意したいのは、ウインドウ表面に使う撥水性コーティング剤は内側には使用しないことです。基本的に内側は、水拭きで汚れを取り除くだけにしておくほうが良いです」(高島氏)

 また走行中にフロントウインドウがくもってしまう場合は、エアコンの「デフロスター」機能を使うのが一般的です。

「エアコンのスイッチのなかに、窓に湯気のようなマークが付いているのがデフロスターです。本来は霜取り装置なのですが、フロントウインドウなどに集中してエアコンから送風することで結露の発生を抑える機能で、くもりを除去できます。

 効率的にくもりを除去したい場合は、エアコンをオンにして『外気導入』モードに切り替えてデフロスターを使うことで、短い時間でくもりを取り除けます」(高島氏)

 気温も湿度も高いジメジメした日などは、窓がくもりやすいといわれています。エアコンを上手に活用することでくもりを除去できますが、普段からこまめに窓の内側を清掃しておくほうが結果的にくもり対策になるそうです。

●車内の臭い・カビ

 湿った空気が車内に充満すると、臭いが発生することがあります。シートやカーペットが生乾きの状態になれば、さまざまな汚れと水分が結合して悪臭が発生してしまうのです。

 車内用の消臭スプレーなどを使用する方法もありますが、お手軽な手段としては有効であるものの持続時間が短く、根本的な臭いの解決にはならないようです。

 そこでおすすめなのが、家庭用の重曹を使用した車内クリーニングです。

「重曹には周囲の臭いや湿気を吸収する性質があります。作業方法は意外に簡単で、臭いが気になるシートやフロアマットなどにまんべんなく振りかけて半日程度放置してください。

 放置後に車内に振りかけた重曹を掃除機などで丁寧に吸い取れば、かなり臭いを抑えることができます」(高島氏)

 一方、エアコンを使用すると出てくる悪臭は、エアコン内に発生しているカビの可能性が高いようです。その場合、エアコンのフィルターとエバポレーターなどの清掃が必要です。

「エアコンの悪臭は、フィルターやエバポレーター内の汚れやカビが増殖しているのが原因でしょう。

 市販されているエアコン洗浄剤を使用するのもいいですが、エアコンのフィルター交換だけでもダッシュボードを一部取り外す必要があるなど、労力と技術が必要になります。

 ディーラーや販売店、整備工場などプロに任せたほうが労力や費やす時間が少なく、しっかり臭いの元を断てると思います」(高島氏)
 
※ ※ ※

 梅雨はクルマにトラブルが発生しやすい時期です。早めに対策を施して、梅雨でも快適なカーライフを送れるようにしましょう。

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