エアコンを付けても!? 涼しい車内でも熱中症や脱水症状に注意が必要な訳とは

エアコンの効いた車内でも、熱中症や脱水症状を起こすリスクが考えられます。涼しい車内で起こる熱中症の原因や、対策方法を紹介します。

エアコンを付けていても要注意!夏場の車内は熱中症の危険性大

 気象庁は、2020年の夏は例年よりも暑くなると予想。そのため、熱中症のリスクも非常に高くなるでしょう。

 こうした状況では、屋外での熱中症対策に目が向けられる一方で、エアコンが効いた車内なら大丈夫だと過信してしまう人も多いようです。

 しかし、エアコンの効いた涼しい車内でも、熱中症や脱水症状を引き起こすリスクは大いにあります。

クルマに子どもを乗せるイメージ
クルマに子どもを乗せるイメージ

 まず、運転席はサイドガラスだけでなくフロントガラスからも日光を浴び、身体に熱がこもりやすい状態です。こうした輻射熱下では、ドライバーの想像をはるかに越える水分消費がおこなわれています。

 さらに、エアコンを稼働すると空気が乾燥するため、脱水症状を引き起こすリスクが高まります。

 知らぬ間に脱水症状に陥っている状態を「隠れ脱水」と呼びますが、運転に集中しているとこまめな給水を忘れてしまう可能性も高いため、注意が必要です。

 もちろん、運転席以外でも注意が必要です。座席の場所に関わらず、エアコンを稼働させた状態でも窓ガラス越しに強い日差しが入るうえに、車種によっては後席にエアコンの風が届きづらいため、温度が下がりにくい場合もあります。

 また、後部座席に座るのは子どもや高齢者が多いことも考えられるため、一層の注意が必要です。

 とくに、乳幼児の場合は、顔に汗をかいていなくてもシートに密着している背中部分がびっしょり濡れていることがあります。保護者は、小まめに水分を与えるよう心がけてください。

 車内の熱中症問題について、JAFの担当者は次のように話します。

――車内でエアコンをかけていても、熱中症を起こすリスクはありますか。
 
 エアコンを稼働した状態での熱中症リスクについて、実験をおこなったことがないため、はっきりとしたことは分かりません。

 ただ、炎天下のなかでしばらくの間クルマを駐車していると、車内の温度が上昇するためエンジンをかけてもすぐには冷えません。

 そのため、ドライバーからは「車内が暑くて集中力が下がる」といった声は寄せられています。

――車内の熱中症対策について、教えて下さい。
 
 炎天下のなか、クルマをしばらく放置したことにより車内の温度が上昇している場合は、窓を全開にしてエアコン付け、を外気導入してください。

 この方法により、短時間で温度を大きく下げられることが分かっています。いち早く車内の温度を下げることで、熱中症対策に繋がるのではないでしょうか。

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