今見ても斬新でカッコイイ! スタイリッシュな軽自動車5選
現在、日本で一番売れているクルマといえば軽自動車です。なかでもトールワゴンやハイトワゴンが売れ筋ですが、フォルムは個性的とはいえません。そこで、かつて販売していたスタイリッシュな軽自動車を、5車種ピックアップして紹介します。
いまでは見られないほど個性的な軽自動車を振り返る
近年、日本の自動車市場でもっとも売れているクルマは、軽自動車です。なかでもミニバンを小さくしたようなトールワゴンやハイトワゴンといった背の高いモデルが主流となっています。
しかし、これらのモデルは個性的なフォルムとはいえず、どのメーカーのモデルも画一的に見えてしまいます。
一方で、かつて販売していた軽自動車のなかには、秀逸で個性あふれるモデルが存在。そこで、往年の軽自動車のなかからスタイリッシュなモデルを5車種ピックアップして紹介します。
●ダイハツ「リーザ」
1986年にデビューしたダイハツ「リーザ」は、軽スペシャリティカーとして開発されたモデルです。
外観は小ぶりなキャビンの全高を低くしたクーペスタイルとされ、実用的な「ミラ」と比べてスタイリッシュなフォルムを実現。
リーザは「プライベート感覚」や「ファッション感覚」といった感性を重視したコンセプトで、若い女性をターゲットユーザーとしていたので、デザインが優先されていたといいます。
搭載されたエンジンは最高出力50馬力を発揮する550cc直列3気筒ターボと、32馬力の自然吸気が設定され、トランスミッションは2速AT、4速MT、5速MTが設定されていました。
その後、軽自動車規格の変更により660ccエンジンが搭載され、ボディはバンパーの変更を受けて新企画に対応して販売を継続。1991年には、派生車のオープン2シーターモデル「リーザスパイダー」が追加され、話題となります。
リーザは一定のニーズがあったものの、シャシが旧規格のままだったことから徐々に販売が低迷。1993年に販売を終了し、1992年発売の「オプティ」が実質的な後継車となります。
●スズキ「セルボ」
スズキは1971年に2ボックスタイプの「フロンテ」をベースに、日本初の本格的な軽スポーツカーの「フロンテクーペ」を発売します。
高性能な360ccエンジンを搭載していたフロンテクーペですが、軽自動車規格の変更と排気ガス規制の強化もあって1976年に販売を終了。
そして、1977年にフロンテクーペのコンセプトそのままの新型モデルとして、RRのスポーツモデル「セルボ」を発売。
1982年には、すべてが刷新されFFとなった2代目セルボが登場し、1988年には、それまでにないスタイリッシュなフォルムの3代目が発売され、話題となります。
3代目セルボの外観は、フロントフェイスは2代目「アルト」をベースにデザインされていますが、キャビンは独創的な形状で、ワゴンとクーペの中間といったスタイルを実現。実用的なアルトとは異なる軽スペシャリティカーとして仕立てられていました。
搭載されたエンジンは40馬力の550cc直列3気筒自然吸気のみで、トランスミッションは3速ATと5速MTを設定。
なお、かなり奇抜なボディだったことから好き嫌いが分かれたため、ヒット作になったとはいえず、1990年に新規格となった4代目では、オーソドックスな2BOXスタイルとなってしまいました。
●ホンダ「トゥデイ」
1974年に生産を終えたホンダ「ライフ」以来、11年の歳月を経た1985年にデビューした初代「トゥデイ」は、ホンダが提案する新世代の軽自動車として開発されました。
外観の特徴は、極端に短いショートノーズと、ボンネットのラインがそのままフロントウインドウを経て、後端までつながるロングルーフによる、低く伸びやかなフォルムです。
1981年に発売された初代「シティ」が全高を高めて広い室内空間を確保していたのと、真逆なデザインコンセプトで、それまでの軽ボンネットバンの常識を覆したほどでした。
大胆なショートノーズを実現するため、シリンダーを水平近くまで寝かせた550cc直列2気筒エンジンを搭載し、下方にデファレンシャルギヤを配置。
このショートノーズと、新開発のサスペンションによってタイヤをボディの4隅に配置することで、広い居住空間を確保しています。
初代トゥデイは、ほかにはない新たなデザインの軽自動車を実現したことが高く評価され、1986年度に「グッドデザイン賞」を受賞しました。
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