警察車両はトヨタ・日産ばかり? セダンとワゴンで異なるワケとは

警察車両にはさまざまな種類がありますが、ワゴンタイプは日産車、セダンタイプはトヨタ車が多いです。日産やトヨタが多くを占めている理由はどのようなことなのでしょうか。

警察車両 ワゴン車は日産、セダン型パトカーはトヨタが多いのはなぜ?

 警察車両にはさまざまな種類があります。なかでも事件の被疑者(容疑者)を護送する車両のうち、ミニバンタイプのものを「小型護送車」といいますが、状況によっては私服用(覆面)ワゴン型無線車を使用する場合もあります。

ワゴン型の警察車両は日産車が多い(撮影:加藤博人)
ワゴン型の警察車両は日産車が多い(撮影:加藤博人)

 これらを含むミニバン、ワゴンタイプの警察車両は、近年とくに日産車がとても多くなっています。どんな理由があるのでしょうか。

 事件に関わる被疑者を警察署や検察庁・裁判所へ移送する際に使う護送車は、「大型護送車」「中型護送車」「小型護送車」の3種類に大別されます。

 使用される車種として、大型はいすゞ「エルガミオ(日野 レインボー)」、三菱ふそう「エアロミディ」など、中型はトヨタ「コースター」、日産「シビリアン」など、小型はトヨタ「ハイエース」、日産「NV350キャラバン」などが多いです。

 いずれも、逃走防止のための鉄格子が内側に設置されており、カーテンやスモークガラスなどで中からも外からも見えないようになっています。

 小型護送車の車種は、かつてはハイエースや三菱「デリカスペースギア」なども調達されていましたが、近年は日産車が圧倒的に多くなっています。

 多くなっているというよりも、日産以外からの国費による調達は近年おこなわれていないといってよいです

 それを裏付ける興味深いデータとして、「令和元年度上半期 一者応札案件一覧」というものがあります

「一者応札案件」とは、一者(一社の意味)だけの応札(入札に応じている)案件のことです。

 警察庁が調達する物品のなかで、複数の会社が競争入札して決められるのではなく、さまざまな事情で一者だけの入札となっている案件のことをいいます。

 一者応札案件には、以下の2種類があります。

・要求仕様への対応可能事業者が限定されていたことによると考えられるもの

 警察庁が要求する仕様に応えられるメーカーがほかにないため、一者に限定されるものです。道路走行用車両カテゴリは存在せず、沖電気工業の広域交通管制システム業務プログラムなどが該当します。

・事業者の経営判断等によると考えられるもの

 事業者の経営判断とは、ほかのメーカーでも製造できるが、一者が特別に値段を安くしてでも警察庁に納めたいという経営判断のもと、価格などを理由に一社のみが対応する慣習ができている案件です。

 トヨタは交通取締用四輪車や私服用セダン型無線車1800cc級、小型採証車、いすゞは爆発物処理用具運搬車、そして日産は小型護送車や遊撃車(I型)、私服用ワゴン型無線車など多数の事例があります。

 日産の令和元年度上半期における落札金額の合計は、小型護送車が5億3530万4000円、私服用ワゴン型無線車が1億6470万3000円、遊撃車(I型)日産シビリアンが1億670万円です。

 上半期の、それも一者応札案件のみでこの金額ですが、これはいわゆる国費での購入額となります。

 全国47都道県に配備される警察車両となるので、かなり大きな数字になるのです。(都道府県費で購入される車両もあります)

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