高速の料金所「中の人は何してる?」 1勤務が24時間以上? 小部屋のナゾに迫る!

いつも利用している高速道路には、そこに携わる働く人たちがいることで成り立っています。料金所の係員やSA・PAで働く人々、道路の安全を管理している人などの多くの仕事が存在しています。そこで、最近ETCの普及により接する機会の減った料金所の「中の人」にまつわる疑問を紐解いていきます。

料金所スタッフ、1回の勤務は24時間30分?

 近年はETCの普及によって、料金所で係員とやり取りをする機会は大きく減っていますが、現在でも有人の料金所は存在しています。しかしながら、在中するスタッフたちの正体や生態は謎に包まれています。

 料金の受け取り以外の業務やトイレはどうしているのか、そもそもどうやって出勤しているのかなど、気になるけれど調べるほどでもないことが数多くあります。そこで今回は、料金所で働く職員の実態を調べてみました。

ETCの普及により接する機会が減った料金所の「中の人」
ETCの普及により接する機会が減った料金所の「中の人」

 まず、料金所で働いている係員は、年配の男性が多い印象があります。実は、その理由のひとつとして「50代の再雇用先として需要が多い」ためといわれています。かつては求人条件のなかに40歳以上や50歳以上といった年齢制限もあったようです。

 また、彼らは料金の受け取り以外にも多くの業務があります。ETCなどの各種機器の監視業務、ETCレーンで起きたトラブル対応、料金精算機の釣銭補充、そのほかには交通情報の問い合わせなどにも対応しなければいけません。

 1日の勤務サイクルはすこし変わったもので、多くの料金所では「隔日勤務」と呼ばれる勤務形態が採用されています。これは、1回の出勤で2日分の仕事をするといった働き方で、基本的には8時45分に出勤し、翌朝の9時15分に退社するといった24時間30分の長い勤務時間となっています。

 では、丸一日以上の勤務とは、一体どのようなスケジュールになっているのでしょうか。西日本高速道路サービス関西株式会社によると、料金所の1日の仕事の流れは次のようになっています。

 まず、8時45分に出勤して朝礼と引継ぎをおこない、9時に料金ブースに入り料金収受の業務を開始します。11時、事務所内でETC非搭載車がETCレーンに誤って進入していないかなどをモニターで監視し、異常があった場合はすぐに現場に駆けつけます。およそ13時には昼休憩で、休憩室で昼食を食べます。

 15時からは工事の対応や点検業者とのやり取り、閉鎖レーンの切り替え作業などの事務作業をおこないます(チーフのみ)。そして17時に午後の休憩、早めの夕食を取ります。

 18時からはETC監視業務、誤進入車両があればすぐに駆けつけて対応します。20時には夜の小休憩、そして21時からは夜間の問い合わせや緊急事態への対応など、責任者としての業務をおこなうのです。

 そして深夜、24時に4時間以上の連続休憩を取り、シャワーや仮眠をとります。4時に起床し、料金所ブースで再び直立業務にあたります。

 翌朝6時からは30分の休憩を取り、軽く朝食を済ませます。6時半からは再びETC監視業務にあたります。9時には出勤してきたスタッフと注意事項を引き継ぎ9時15分に退勤となります。

 以上のように、長い勤務時間となるため少し過酷な仕事と思われていますが、勤務明けの日は休日となり自由に過ごすことができるため、ひと月の休日が実質20日ある計算になります。勤務体制にさえ慣れてくれば、メリットが多い仕事といえるのではないでしょうか。

 スケジュールや勤務時間、付帯設備は高速道路会社や料金所によって異なりますが、首都高速でも勤務時間は8時から翌日9時の25時間勤務となっており、24時間以上の勤務であることは共通しているようです。

 なお、トイレにどうしても行きたくなった場合はどうしているのか、西日本高速道路サービス関西株式会社の担当者は以下のように話します。

「24時間ブースに立っている訳ではなく、数名の社員が交代で、一勤務2時間程度ブース勤務に就き、収受業務をおこなっていますので、トイレは勤務前に済ませています。どうしても勤務中にトイレに行きたくなった場合は、料金所へ連絡して、ほかの社員と一時交代します」

【画像】意外と知らない料金所の内部を写真でチェック!(20枚)

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