待ちか買いか!? 欧州で登場したアウディ新型「A3」とドイツライバルを比べてみた

欧州では2020年3月に発表された、4代目となるアウディ新型「A3スポーツバック」。プレミアムCセグメントハッチバックとして、メルセデス・ベンツ「Aクラス」、BMW「1シリーズ」とともに市場を牽引するモデルだが、この新型コロナ禍もあってか日本上陸のスケジュールは未定だ。そこでドイツ・プレミアム御三家のハッチバックを比べ、その魅力を探ってみた。

アウディの新型A3スポーツバックはどんなクルマなのか?

 アウディは2020年3月3日に、第4世代となる新型「A3スポーツバック」を発表した。

ドイツ・プレミアムスリーのCセグメントハッチバック。上からメルセデス「Aクラス」アウディ「A3スポーツバック」BMW「1シリーズ」
ドイツ・プレミアムスリーのCセグメントハッチバック。上からメルセデス「Aクラス」アウディ「A3スポーツバック」BMW「1シリーズ」

 A3は、フォルクスワーゲン「ゴルフ」と同じCセグメントのハッチバックだが、高品位さを前面に打ち出すプレミアムコンパクトとして、ゴルフとは住み分けがおこなわれている。

 そうした背景もあることで、新型のA3も当然のようにアウディの上級モデルに使われるような最新の装備類が数多く採用されている。

 デザイン面の特徴ともなるヘッドライトには、3×5配列のLEDセグメントから構成されるマトリクスLEDヘッドライトを採用。A3の顔つきをよりシャープなものとしている。

 サイズは全長4343mm×全幅1816mm×全高1449mm、ホイールベースが2636mm。全長と全幅が30mmほど拡大しているものの、他の数字のそのまま。ほとんど先代とサイズ感は変わっていない。

 インテリアで目立つのは、インパネ中央に鎮座する10.1インチものタッチディスプレイだ。上位バージョンでは、さらに大きな12.3インチが用意されている。

 ドライバーの前のメーターも当然のようにフルデジタル化されており、第3世代のモジュラーインフォテイメントプラットフォームの演算能力は先代の10倍にも達し、コネクテッド機能の強化にも使われている。日常会話に対応したボイスコントロール機能があるだけでなく、アマゾン・アレクサへの対応も予定されている。

アウディ新型「A3スポーツバック」。日本上陸はいつになるのだろうか
アウディ新型「A3スポーツバック」。日本上陸はいつになるのだろうか

 エンジンは3種類。最高出力150psの1.5リッター・ガソリンターボエンジンとなる「1.5TFSI」と、スペックの異なる2種の2リッター・ディーゼルターボエンジンの「2.0TDI」。2.0TDIのスペックは、最高出力150psと116psが用意され、1.5TFSIには、48Vマイルドハイブリッド仕様も設定されている。FFとクワトロ(4WD)が用意されるが、FFから生産が開始されるという。トランスミッションは6速MTと7速Sトロニック(DCT)の2種だ。

 150ps仕様は4リンクのリアサスペンションとなっており、オプションでアダプティブ・ダンパーコントロールシステムが用意されている。欧州での発売は2020年の5月ごろから納車される。価格は2万8900ユーロ(日本円で約346万8000円から)だ。

 先進装備を満載したプレミアム・コンパクトという先代からのコンセプトに則り、時代にあわせたアップデートを実施。キャラクターはそのままに、コネクテッド機能など、デジタル化をより促進したというのが新型A3の特徴だ。7年ぶりとなるフルモデルチェンジは、従来路線を踏襲した堅実な進化であったのだ。

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