初代は越えられる壁だった!? 2代目が大化けしてヒットした車5選
秀逸なCMで大ヒットした2代目とは!?
●いすゞ「ジェミニ」
1974年に発売されたいすゞ初代「ジェミニ」は、当時、提携していたGMのグローバルカー構想に基づき、オペル「カデット」をベースにしたクーペ/セダンです。
しかし、競合車がスペース効率に優れた前輪駆動に次々とスイッチし、旧態依然とした後輪駆動では戦えなくなったため、1985年に前輪駆動に刷新された2代目を発売。
「街の遊撃手」のキャッチコピーで、パリ市街などでの派手なカースタントシーンを使った衝撃的なCMが、大いに話題となります。
当初、FFジェミニはコンパクト化したボディに、オーソドックスな1.5リッター直列4気筒SOHCエンジンを搭載したクルマで、性能的なアドバンテージはありませんでした。
そこで、1986年にインタークーラー付きターボエンジンを搭載した「ジェミニ イルムシャー」を追加ラインナップ。ドイツのチューナーであるイルムシャーが監修したモデルで、大ヒットを記録。
さらにイギリスのスポーツカーメーカーであるロータスが監修した「ZZハンドリング・バイ・ロータス」が登場するなど、一気に若者の心を掴み、1.6リッタークラスの人気車となりました。
●トヨタ「シエンタ」
初代トヨタ「シエンタ」は非常に珍しい再販措置が取られたクルマです。最初の発売は2003年で、3列シートと両面スライドドアを備えたコンパクトミニバンとして誕生しました。
子育てママを中心に人気がありましたが、ダイハツのOEM車の「パッソセッテ/ブーンルミナス」を次期型としたため、シエンタは2010年に販売を終了。
しかし、パッソセッテ/ブーンルミナスの販売が低迷し、2011年に異例とのいえる再販が決定されました。ただし、すでに商品力は他車と比較しても落ちており、2014年に完全に販売を終了します。
そして、2015年に全面的に刷新された新型シエンタを発売。ユニークな外観のデザインとカラーリングが採用され、初のハイブリッド車もラインナップし、大ヒットを記録。
発売最初の1か月で、4万9000台もの受注を獲得し、2016年の販売台数は12万5832台で、登録車ではプリウス、アクアに続くランキング3位となり、ミニバントップのセールスとなりました。
その後、2列シート車をラインナップするなどラインナップを拡充し、現在もコンパクトミニバンのトップセラーに君臨しています。
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冒頭にあるとおり、初代がヒットすると2代目が厳しい状況を招くケースが多い印象です。
なぜなら、ヒットしたクルマの次代は、キープコンセプトとされるのが一般的で、メーカーとしては当然の処置ですが、ユーザーからすると変わった感が希薄に思えてしまいます。
しかし、ホンダ「N-BOX」のようにキープコンセプトとしながらも初代、2代目と大ヒットすることもありますから、ヒットするかしないかは、神のみぞ知るところなのかもしれません。
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