爆売れが止まらない!? 海外モデルはチョツト違う? 日本と異なるSUV市場
なぜタイではなぜピックアップベースが主流なの?
なぜタイではそれらは人気なのでしょうか。
たとえばバンコクの街ではひとたび豪雨となれば道路に水があふれ、最低地上高の高い車ほど安心できるという事情もあります。また、郊外に行けば路面の悪い道が存在するといった背景もあるでしょう。

しかし、最大の理由は税制。PPVは税制上ピックアップトラックに分類され、乗用車ベースのSUVに比べて支払う税金(物品税)などが少なく済むのです。
ちなみにピックアップトラックの税金も、シングルキャブ(シートが1列)に対してエクストラキャブ(1列だけどキャビン後方が広い)、さらにはダブルキャブ(シートが2列)のほうが高いと、キャビンの広さによって区分がわかれているのが興味深いところ。
タイのSUV事情からも、現地の自動車市場がピックアップトラックと深い関係にあることが分かるというわけです。
日本はコンパクトクロスオーバーSUVやミディアムサイスのSUVが人気で、主流は乗用車用のメカニズムをベースとしたモノコックボディです。
しかし東南アジアのタイでは、ピックアップトラックをベースとしたラダーフレーム構造、しかも大型サイズのSUVに高い人気が集まっていて、状況には大きな違いがあるといえるでしょう。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。












