充電し放題だったのに… 日産「リーフ」の充電プラン改定で損するユーザーが続出した訳

リーフが売りにくくなる!? 販売現場にも影響が及んでいる

 電気自動車のメリットは、振動や騒音の元となる内燃機関(エンジン)が存在しないことによる、静かで快適な乗り味です。モーターによるシームレスな走りは日産の「e-POWER」でも楽しめますが、エンジンが作動することによる騒音までは消すことができません。

日産「リーフ」(2代目)
日産「リーフ」(2代目)

 また、走行するときは排出ガスゼロであることも、電気自動車のメリットといえるでしょう。

 さらに蓄電池としても活用可能で、家庭への給電はもちろん、出先でもさまざまな電気製品の電源として利用することができます。

 一方デメリットとしては、やはり出先での充電に時間がかかることや、航続距離を伸ばそうと大容量バッテリーを搭載すると、相対的に車両価格が大幅にアップしてしまう点などが挙げられます。そのため、現段階では万人に勧められるものではないというのも事実でしょう。

 今回の充電会員のプラン改定は、販売現場にも影響を及ぼしているようです。日産の販売店スタッフは次のようにいいます。

「月額2000円定額で充電し放題だったときは、『ノートe-POWER』を検討しているユーザーに日常の使い方などをヒアリングし、コストのメリットなどを説明した上で、リーフをオススメするということがありました。

 しかし現在は、逆にリーフを検討しているユーザーに新たな充電プランの説明をすると、ノートe-POWERに変更するユーザーがいます。また、ノートはボディサイズが小さいということで、他社のハイブリッド車へ流れてしまうことも少なくないです」

 今後、ホンダは「ホンダe」やマツダ「MX-30」などの電気自動車を出してくることがアナウンスされています。

 充電会員の内容によっては、リーフのユーザーがそちらに一気に流れる可能性もないとはいえません。今後の電気自動車の勢力図が変わってくる可能性もありそうです。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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