トヨタ「カローラ」が13年ぶりの王者!? プリウスに勝る勢いが続く理由

かつてトヨタ「カローラ」は33年間連続で登録車販売台数No.1を記録していました。その後、ホンダ「フィット」と首位を争い、さらには後発として登場したトヨタ「プリウス」や「アクア」が首位争いを繰り広げます。そして、2020年はカローラが王者奪還に迫る勢いで販売台数を伸ばしているのです。その勢いの要因とはなんなのでしょうか。

数少ないステーションワゴンという価値は大きい?

 また、販売の中心となるカローラツーリングが、日本では希少なステーションワゴンであることも見逃せません。従来の「カローラフィールダー」はコンパクトな5ナンバーサイズで、ホンダ「シャトル」というライバルが存在しました。

 しかしサイズアップした新型のカローラツーリングは「Cセグメント」と呼ばれるミドルサイズになり、国産車のライバルはスバル「レヴォーグ」などあまり種類がありません。

 そのうえで、レヴォーグに比べるとメイングレードの販売価格が大幅に安いので、割安に買えるこのクラスのワゴンを探しているユーザーにはジャストな選択となるのです。

いまや国産ステーションワゴンは限られた車種のみに
いまや国産ステーションワゴンは限られた車種のみに

 そして実はこの先、さらにカローラの好調が続くかもしれない要因があります。それはトヨタ販売店の全車種併売化です。これまでトヨタの多くの車種は取り扱う販売系列が決まっていて、カローラは「カローラ店」の専売でした(プリウスは従来から全ディーラーで販売)。

 しかし、2020年5月からはトヨタブランドのディーラーは全店全車種併売となり、すべての販売店でカローラを買えるようになったのです。それは、カローラにとっては追い風となることでしょう。この先もカローラの好調が続くのか、目が離せません。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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