SUVのトレンド激変!? トヨタ「ライズ」が販売3位でも真の王者だった訳

定額サービス「KINTO」でもライズが一番人気

 ライズの強みはワイルドな外観だけでなく、SUVのユーザーが不満に思っていた点を解消したことにもあります。

 ライズ・ロッキーの開発者は、「SUVを購入したユーザーに話を聞くと、不満点として『荷室が狭い』『車両価格が高い』『もう少し小回りが利くとよい』などの意見が多く寄せられた」といいます。

トヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」
トヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」

 そのためライズはコンパクトモデルながら、広い荷室を確保するとともに収納スペースも多数用意し、荷室が狭いという点を克服。小型車づくりのノウハウを持つダイハツならではの工夫が取り入れられています。

 価格についても、ライズは167万9000円から228万2200円と、200万円を切るグレードもラインナップしています。

 昨今では軽自動車でも200万円に迫るモデルがあるなか、ライズはお買い得な価格設定を実現しているといえるのではないでしょうか。

 これまでになかったコンパクトSUVが登場したことで、ライズはミニバンやSUVなどに乗っていた人がダウンサイジングする需要と、軽自動車やコンパクトカーからアップサイジングする需要を取り込み、一躍人気SUVに躍り出たのです。

 実用性や価格といった点が支持を得たことが、昨今のライズ人気につながったといえます。

 また、トヨタが展開するクルマのサブスクリプションサービス「KINTO(キント)」においても、ライズはもっとも人気があるといいます。

 車両本体価格のみならず、諸費用や任意保険、税金、メンテナンス費用などが含まれるKINTOでは、ライズに月額3万9820円から乗ることができます。

 クルマを初めて所有する人や若い人にとって、任意保険が高いという点がネックになっていましたが、KINTOでは保険料も含んで月4万円を切る費用でライズに乗れることから、コストパフォーマンスの良さという点において若者から支持を得ているようです。

※ ※ ※

 トヨタには複数のSUVがあり、ユーザーのさまざまなニーズに応えるラインナップを用意しています。そのなかでライズは、コンパクトながら迫力のあるデザインを低価格で実現したことから人気を博しました。

 ライズ人気はしばらく続くものと思われますが、2020年6月にはトヨタのミドルサイズSUVの「ハリアー」がフルモデルチェンジします。

 ライズとハリアーは車格もデザインも別ですが、好調なライズの販売に影響が出る可能性があるかもしれません。トヨタのSUVの販売動向に変化があるのか注目されます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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