SUVのトレンド激変!? トヨタ「ライズ」が販売3位でも真の王者だった訳
人気カテゴリであるSUVは、ここ数年はトヨタ「C-HR」とホンダ「ヴェゼル」がトップ争いをしていましたが、2019年度の販売ランキングにおいてはトヨタ「RAV4」がトップになるなど、トレンドが変化しつつあります。しかし真のSUV王者といえるべきモデルはRAV4ではなく、トヨタ「ライズ」だといえます。それはなぜなのでしょうか。
スタイリッシュ系からワイルド系にSUVのトレンドが変わった!?
これまでSUVの主流だったのは、トヨタ「C-HR」やホンダ「ヴェゼル」に代表されるクロスオーバータイプです。
2013年に発売されたヴェゼルは、2014年から3年連続でSUV年間販売ランキング(1月から12月)のナンバー1に輝きました。
2016年12月にデビューしたC-HRは、2017年から2年連続でSUV年間ランキングのトップになりましたが、2019年は僅差でヴェゼルが1位を奪還するなど、ここ数年はヴェゼルとC-HRの争いが続いていました。
しかし、2019年度(2019年4月から2020年3月)の販売ランキングでは、様子が一変し、ヴェゼルやC-HRを抜いて、SUVトップになったのはトヨタ「RAV4」でした。
RAV4がフルモデルチェンジしたのは2019年4月で、1月から12月までの集計期間のうち最初の3か月は販売されておらず、2019年度の集計では新型RAV4の1年分の販売台数が含まれるため、SUVのランキングが変動しました。
新型RAV4は、それまで人気だったヴェゼルやC-HRとは異なり、タフでワイルドなデザインが好評で販売を大きく伸ばしました。
しかし、RAV4以上に人気を得たSUVが存在しています。それは2019年11月に発売されたトヨタ「ライズ」です。
ライズの2019年度の販売台数は4万8809台で、SUVランキングでは、RAV4(7万1539台)、C-HR(4万8940台)に次ぐ3位です。
2位のC-HRとの差はわずか131台ですが、特筆すべきは、C-HRと同等の販売台数をライズは約5か月で達成していることです。
1か月あたりの平均販売台数を見ると、ライズは9761台、RAV4は5961台、C-HRは4078台となり、ライズが圧倒的に人気なのがわかります。
2019年11月にデビューしたライズは、全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmと5ナンバーサイズの小型SUVです。4mを切るコンパクトなボディは扱いやすく、動力性能に優れた1リッターターボエンジンを搭載しました。
ライズはダイハツが企画・開発したモデルで、ダイハツでは「ロッキー」として販売されています。
17インチの大径タイヤの採用や、張り出したフェンダーによる堂々とした力強いスタイル、角ばったバンパーコーナー形状や大径のロアグリルなど、ライズはRAV4と共通したデザインを取り入れてダイナミックな印象としました。
また、薄型のLEDヘッドランプは、内側から外側へ流れるように点滅するLEDシーケンシャルターンランプを内蔵し、先進性を演出しています。
都内のトヨタの販売店スタッフは、次のようにいいます。
「これまで、C-HRはトヨタのSUVをけん引するモデルとして存在していましが、東京地区では2019年4月から全店舗で全車種が扱えることになり、同時期に新型RAV4が登場したことで、RAV4に販売が注力されました。
そして、11月に扱いやすいサイズ感とウケの良いデザインで登場したライズが出てきたことで、販売現場ではこの2車種を押す形となりました」
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。