限定50台!? レーシングカー並にストイック? エコな珍車3選
ストイックすぎるディーゼル車とは!?
●フォルクスワーゲン「ルポ3L TDI」
1998年、フォルクスワーゲンのラインナップのなかで、もっともコンパクトなモデルとして「ルポ」が発売されました。
同社のコンパクトカー「ポロ」よりもさらに小さく、全長3530mm×全幅1640mm×全高1480mmという、日本の軽自動車を少し大きくしたくらいのボディサイズに、当時のフォルクスワーゲンの最新テクノロジーを詰め込んだ3ドアハッチバックです。
日本に正規輸入が開始されたのは2001年からで、当初、日本仕様に搭載されたエンジンは1.4リッター直列4気筒ガソリンのみでしたが、欧州では1.2リッター直列3気筒直噴ターボディーゼルエンジンを搭載した「ルポ3L TDI」をラインナップ。
このモデル名の「3L」は、100kmの距離を3リッターの燃料で走ることが可能ということを表し、燃費は33.3km/L以上を達成していたということになります。
低燃費化の手法はエンジンの効率向上だけでなく、標準モデルより各ガラスを薄くし、ボンネットやドアだけでなくシートフレームまでアルミ製に変更、リアゲートとハンドルにはマグネシウム合金が使われるなど、各部に徹底した軽量化が施された結果、車両重量830kgを実現。
トランスミッションはシングルクラッチの5速AMT(自動変速のMT)のみで、走行モードの「ECO」を選択すると、アイドリングストップや、走行中には積極的に高いギアを選択するなどのプログラムが実装されています。
また、フロントグリルやバンパーも専用形状のものが採用されて空力抵抗を低減し、軽量ホイールと低転がり抵抗タイヤが装着され、さらにエアコン、パワーステアリング、パワーウインドウがオプション扱いとなっているなど、まるでレースベース車のようなストイックなモデルでした。
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冒頭のアルト エコは最終的に35km/Lという燃費でしたが、最新のアルトは37km/Lまで向上しており、同モデルの車重は650kgですから、アルト エコよりもさらに60kgも軽量化されたことになります。
軽量化技術に定評があるスズキですが、昔よりも装備が充実しているにも関わらず、ここまで軽量化が進んだのは驚き以外ありません。
ちなみにアルトの最軽量グレードは610kgで、これは20年前のアルトよりも軽いレベルです。