荷物がたくさん積めて美しい!? スタイリッシュなステーションワゴン3選
近年、国内市場ではステーションワゴンの人気が低迷していて、メーカーのラインナップから激減してしまいました。一方で、現在販売中の国内外のステーションワゴンは、美しいデザインのモデルが散見されます。そこで、過去に販売されたスタイリッシュなステーションワゴンを、3車種ピックアップして紹介します。
往年のステーションワゴンは魅力的なモデルがたくさんあった
現在、日本のみならず海外でも人気な車種といえば、SUVがあります。その人気に押されてしまい、ステーションワゴンの人気が低迷してしまいました。
この傾向は北米市場も同様で、日本もアメリカもメーカーのラインナップからステーションワゴンが激減してしまいました。
一方で、現在販売中のステーションワゴンは、どれも流麗なデザインで、昔のようなライトバンのイメージはまったくありません。
そこで、現代のモデルに迫るほどスタイリッシュな往年のステーションワゴンを、3車種ピックアップして紹介します。
●日産「スカイラインワゴン」
1957年に発売されたプリンス「スカイライン」は、当時のミドルクラスセダンとして誕生しましたが、生産が日産に移った3代目からは、ステーションワゴンやバンをラインナップしていました。
当時は1車種でセダン、クーペ、ステーションワゴン、バンをラインナップすることは珍しくなく、トヨタ「クラウン」や日産「セドリック」なども同様です。
スカイラインのステーションワゴンは、1985年に発売された7代目(通称「セブンス」)までラインナップされており、なかでも4代目(通称「ケンメリ」)のステーションワゴンはスタイリッシュなデザインで、注目されました。
1974年に発売された4代目スカイラインは、2ドアクーペ、4ドアセダン,ステーションワゴン、ライトバンが設定され、ステーションワゴンは4気筒エンジンを搭載したショートノーズです。
スタイルはフロントからリアにかけて上がっている「クラウチングスタイル」で、傾斜したリアゲートは現在でも通じるようなスポーティなフォルムを実現。
また、ボディサイドの「サーフィンライン」もセダン、クーペと同じくプレスされていて、スピード感のあるサイドビューを演出しています。
また、グレードによってはリアゲートには木目調のパネルが使われるなど、当時の流行も取り入れていました。
●トヨタ「セプターワゴン」
トヨタ「セプター」は、1991年から北米市場で「カムリ」として販売されていたモデルです。1992年に日本でも発売しましたが、すでに日本では国内専用のカムリを販売していたため、混乱を招くことを避け、車名をセプターへ変更されたということです。
ボディバリエーションはセダン、クーペ、ステーションワゴンで、このうちセダンは日本で生産され、クーペとステーションワゴンはアメリカで生産された輸入車として販売。
セプターワゴンのボディサイズは全長4820mm×全幅1770mm×全高1480mmと、当時の国産ステーションワゴンとくらべ、かなり大柄でした。
搭載されたエンジンは2.2リッター直列4気筒と、3リッターV型6気筒の2種類で、トランスミッションは4速ATのみのFFです。
外観はアメリカのステーションワゴンを彷彿とさせるロー&ワイドなスタイルで、室内はFFの恩恵もあって広大な空間を誇りました。そのため乗車定員は3列シートの7名となっていましたが、3列目シートは荷室に格納されており、乗員は後ろ向きに座るスタイルでした。
セプターワゴンはセダンやクーペにくらべて好調な販売を記録していましたが、1996年に販売を終了。
現在のステーションワゴンの多くが流麗なフォルムとなっているなか、ステーションワゴンの王道のようなフォルムのセプターワゴンは、いまでは新鮮に映るかもしれません。