ホンダ「オデッセイ“SUV”」がスゴい! “専用サス”×超「豪華インテリア」採用? ゴツいタイヤも超カッコいい斬新ミニバン「クロスクルーザー」に注目!
ホンダの上級ミニバン「オデッセイ」には、SUVテイストに仕立てた「オデッセイ クロスクルーザー」が存在します。いったいどのようなモデルだったのでしょうか。
幻の「SUVミニバン」!? 「オデッセイ クロスクルーザー」とは
ホンダのラインナップの中でも、上級ミニバンとして長い歴史を持つ「オデッセイ」。
現在は洗練されたスタイリングと豪華な内装が特徴の高級モデルですが、過去にはこのオデッセイをベースに、大胆なSUVテイストを取り入れたコンセプトカーが提案されていました。

その名は「ODYSSEY CROSS CRUISER」(以下、オデッセイクロスクルーザー)。2018年に公開されたものの市販には至らず、その斬新なコンセプトから今なお注目される存在です。
まず、ベースとなった「オデッセイ」は、1994年に初代が登場。セダンのような走りを持つミニバンとして大ヒットし、日本のミニバン市場を切り開いた立役者です。代を重ね、2013年には5代目(現行モデル)が登場しました。
5代目はボディサイズを拡大し、両側スライドドアを採用するなど、高級ミニバン路線へと大きく舵を切りました。
一時は国内生産を終了しましたが、市場の要望に応え、2023年に中国の広汽本田からの輸入車として復活。現在はハイブリッドモデル「e:HEV」が販売されています。
そんな5代目オデッセイをベースに、全く新しい価値観を提案したのが、2018年のカスタムカーの祭典「東京オートサロン2018」で公開されたオデッセイ クロスクルーザーでした。
手掛けたのは、ホンダ車向け純正アクセサリーを開発する「ホンダアクセス」です。「シーンを選ばず洗練された車旅を楽しむためのクロスオーバーミニバン」というコンセプトを見事に具現化していました。
エクステリアは、ノーマルの都会的なイメージにSUVらしいタフネスさを融合。アンダーガード風デザインの専用バンパー、ブラックアウトされたフロントグリル、無塗装樹脂製のフェンダーアーチモールなどを装着し、力強い印象を与えます。サイドのモールも落ち着いたブロンズ調の専用品に変更されるなど、細部まで作り込まれていました。
足回りも専用チューニングが施され、車高を上げるリフトアップサスペンションと、オフロード走行も想定したBFグッドリッチ社製のオールテレーンタイヤを装着。これにより、ミニバンでありながら道を選ばない走破性を感じさせる、アクティブなスタイルを実現していました。
いっぽうインテリアは、エクステリアのタフさとは対照的に、上質さと快適性を追求。木目調パネルや落ち着いた色合いの織物素材を使用し、モダンで居心地の良い空間を演出。
リアシートにはオットマン等を備えた豪華な「プレミアムクレードルシート」を装備し、長距離ドライブでの快適性を高めていました。
このように内外装ともに完成度の高かったオデッセイ クロスクルーザーは、公開時に大きな反響を呼び、市販化への期待も高まりました。
しかし、残念ながらこのコンセプトカーがそのまま市販されることも、装着されていたパーツがアクセサリーとして販売されたという話もありませんでした。
しかし、オデッセイ クロスクルーザーが提案した「ミニバン×SUV」というクロスオーバーの考え方は、その後のホンダ車に影響を与えたのではないでしょうか。
考えられるのは、コンパクトミニバン「フリード」に設定されているSUVテイストのグレード「クロスター」や、コンパクトカー「フィット」の同様のグレード「クロスター」、軽ハイトワゴンの「N-BOX JOY」が挙げられます。
これらのモデルは、標準車をベースに専用エクステリアパーツなどでアクティブな雰囲気を高めており、オデッセイ クロスクルーザーのコンセプトが反映されていると想像できます。
現在SUVの人気は高く、アウトドアレジャーも定着しています。
ミニバンの利便性とSUVのタフなイメージを併せ持つ「SUVミニバン」への関心も高まっていますが、国産車では三菱「デリカD:5」が代表的な存在で、選択肢はまだ少ない状況です。
もし今、オデッセイにクロスクルーザーのようなSUVテイストのグレードが設定されれば、大きな注目を集めることは間違いないでしょう。
SNSなどでも「今なら売れる」「デリカのライバルに」といった声が見られます。
登場が少し早すぎたのかもしれないオデッセイ クロスクルーザーですが、そのコンセプトは現代において、より多くのユーザーに響く可能性を秘めているのではないでしょうか。
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