クルマを所有するためには、車両の購入費用だけでなく、税金や保険、点検・車検などを含むメンテナンス費用、さらにガソリン代や駐車場代などといった費用も必要になります。

　そのため若者にとってはクルマを所有するのが難しく、「若者のクルマ離れ」が叫ばれている状況ですが、クルマを運転したいという若者は多く存在しているようです。

　時間貸し駐車場をメインにカーシェアリングやレンタカーなど、クルマに関わるサービスを展開するパーク24によると、カーシェアリングサービス「タイムズカーシェア」における「学生プラン」の会員が増え続けているといいます。

　借りたいときにクルマを借りられるカーシェアは近年注目されています。タイムズカーシェアの総会員数自体が増加しているなかでも、学生プランの会員増加率はもっとも高く、前年比129％となっています。

　タイムズカーシェアの学生プランは、入会時に日本国内の学校に在籍している学生であれば誰でも入会可能で、月額基本料が入会月から4年間無料で利用できるというものです（個人プラン・家族プランの月額基本料は880円で、月々の利用料金に充当可能）。

　2015年以降、タイムズカーシェアの学生プラン会員数は、年平均約1万6000名増のペースで推移しており、2020年1月末時点では、全国で10万8438名が学生プランでタイムズカーシェアを利用しています。

　学生ならではのカーシェアの活用方法があるというのですが、どのようなことなのでしょうか。

　せっかく免許を取っても、自動車保険が高くなるという理由で家のクルマを使わせてもらえないという人が、ドライブデートをすることになったときに備えてクルマの運転に慣れておきたいというニーズがあるようです。

　カーシェアは利用料金に保険料が含まれているため、免許を取り立ての初心者の人で運転に自信がなくても、万が一の事故の際でも自動車保険の心配をする必要がありません。

　また、タイムズカーシェアでは、BMWやアウディなどの輸入車も用意されていることから、ワンランク上のドライブデートを演出できるといいます。

　さらに、比較的自由な時間が多い学生ならではの使い方として、アルバイト終わりに深夜のドライブを楽しみたいというケースがあるといいます。

　カーシェアは利用開始の3分前まで予約でき、さらに24時間いつでも借りられるため、好きな時間に出発できるというわけです。

　また、引っ越しの費用を安く抑えたいというニーズにも応えられるよう、荷物の積載量が多い商用バンなどの車両の貸し出しもおこなっているのも便利なポイントです。

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　クルマを借りるにはレンタカーもありますが、営業所の時間が決まっていたり、事前に予約しておかないと借りられないこともあります。

　その点カーシェアは、いつでも好きな時間に借りることができるというメリットがあり、近年は都市部を中心に拡大しています。

　地方では都市部ほどカーシェアが普及していないという課題がありますが、マイカー所有やカーリース、レンタカーとは違うサービスとして、市場拡大が期待されます。