トヨタ販社再編まで約1か月… ユーザーにはメリット? 統合の良し悪しとは
販売チャネル廃止… ユーザーのメリット・デメリットは?
前述で2020年5月から全店舗で全車種を取り扱いするとしていますが、すでに東京地区の販売会社は2019年4月からチャネルを廃止し統一されています。
約1年経った現在では、ユーザーにとってどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
東京地区の販売会社は、以前まで「東京トヨタ」、「東京トヨペット」、「トヨタ東京カローラ」、「ネッツトヨタ東京」という形でしたが、現在ではトヨタモビリティ東京になっています。
トヨタモビリティ東京の営業担当者は、統合によるメリット・デメリットについて次のように説明します。
「東京地区において、チャネルが廃止されてから統合されて約1年経ち、お客さまからは認知されています。
そのなかで、各店舗のスタッフにチャネル統合によるメリット・デメリットを聞いたところ、ダントツで『全車種販売になった』ことを挙げていました。
店舗としては、これまで販売店毎で価格や条件面で競合していたほか、自分のチャネルに無い車種はほかのチャネルを紹介していました。
しかし、全車種の取り扱いが出来るようになったことで、お客さまにとっても複数の店舗に行かなくて済むため、時間や労力が掛からず、これまで付き合いがあった店舗から購入ができます。実際に、『同じ店舗で全車種買えるのは良いよね!』という声も頂いております。
また、チャネルが廃止されたことで店舗間の距離が近くなり、試乗車の貸し借りが便利になりました。
今まで旧チャネルの隣の店舗まで20分から30分かかっていたところ、融合しことにより、店舗間の距離が縮まったため、隣の店舗にお客さまと一緒に試乗しに行くことも気軽に提案ができるようになり、商談がよりスムーズになったことは、大きなメリットです」
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店舗スタッフとユーザーの双方でメリットが多いようですが、統合によるデメリットはないのでしょうか。
前出の営業担当者は、次のように話します。
「お客さま側のデメリットとして、旧チャネルを跨いだ入庫ができないことが挙げられます。これは、旧来チャネル毎にお客さま情報を管理していたため、そのデータ統合ができていないことから、旧チャネルをまたいだ入庫ができないのです。
そのため、今までよりも自宅から近い店舗があるのにも関わらず、入庫店舗を変更したくても変更ができないといった事象があります。
具体例として、旧チャネルで加入したメンテンナスパックやオイルボトルキープを利用されているお客さまは旧チャネルの店舗にでしか作業ができないません。
さらに、トヨタモビリティ東京のメンテナンスパックやオイルボトルキープに加入したとしても、加入した旧チャネルの店舗にしか入庫・作業ができないという事象も出ています」
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このように、これまで違うチャネルとして展開していたものを統合するには、さまざまなメリット・デメリットがあるようですが、ユーザーからするとメリットの方が大きいかもしれません。
またトヨタは、2020年代の半ばには現在販売している車種を半減させる方向で調整しているといいます。人気ミニバン「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」や「アルファード/ヴェルファイア」といった姉妹車が無くなる可能性もあり、今後の動向にも注目です。
これで神奈川トヨタのように古い車の車検を協力工場に流すようなことが無くなるといいな。
下請け会社の検査員に汚点を押し付ける企業がコロナに負けないとかチャンチャラ笑える話だ。