いまや軽市場は全体の4割も… 軽自動車に押されるコンパクトカー市場の行方とは
トヨタ新型「ヤリス」やホンダ新型「フィット」の発売で盛り上がるコンパクトカー市場。しかし、近年では新車市場の約4割を軽自動車が占めるといいます。いまや、コンパクトカーと軽自動車の差は無くなりつつあるといいますが、今後もコンパクトカー市場はどうなっていくのでしょうか。
軽自動車やSUV・ミニバンに押され気味の「コンパクトカー」
国内市場では、「軽自動車」「コンパクトカー」「ミニバン」「SUV」「セダン」などとボディタイプや規格によっていくつかの種類の分けることができます。なかでも、コンパクトカージャンルは販売上位かつ各社でラインナップに力を入れています。人気のコンパクトカー市場は、今後どうなっていくのでしょうか。
最近では、2020年2月10日にトヨタ「ヴィッツ」から車名を変えた新型「ヤリス」が発売。4代目となるホンダの新型「フィット」は、その4日後の14日に発売されるなど、大きな盛り上がりを見せています。
2020年3月時点では、トヨタ9車種、スズキ5車種、ホンダ2車種、日産3車種、ダイハツ3車種、三菱3車種、マツダ1車種、スバル1車種というラインナップ(メーカーHPに準ずる)です。
また、直近2月の登録車販売台数ランキングでは、全体2位日産「ノート」、全体5位トヨタ「アクア」、全体7位フィット、全体8位トヨタ「ルーミー」と、上位10台中で4台がコンパクトカーが占めています。
なお、同月1位のコンパクトSUVのトヨタ「ライズ」を含めると半分となり、新車市場においても高い人気を誇っているジャンルだということがわかります。
しかし、近年では軽自動車市場が急成長を見せており、登録車と軽自動車を合わせた全体のシェアでは約4割が軽自動車といわれるほどです。
実際に、2月の販売台数では、登録車1位のライズが9979台だったのに対して、軽自動車1位のホンダ「N-BOX」は1万9177台と約2倍近い台数を記録しています。
売れ筋のフィットとN-BOXを販売するホンダの販売店スタッフは、次のように話します。
「近年の軽自動車は普通車並の安全・快適装備を備えているうえ、走行性能も格段に向上しました。また、元々の購入・維持に掛かる費用が普通車に比べて抑えられる部分などもあり、普通車から軽自動車に乗り換えるお客さまが増えております。
しかし、ひと昔前の軽自動車は、あくまでも買い物や近所の移動といったイメージが強かったほか、安全性や快適性においてもずば抜けて良いという印象を持たれているお客さまは少なかったように感じます」
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金額面やパワートレイン(軽自動車は660cc自主規制)以外では、サイズ感、安全・快適機能など似ている部分が増えてきたコンパクトカーと軽自動車。
また、最近ではトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」などのコンパクトミニバンや、前出のライズやホンダ「ヴェゼル」などのコンパクトSUVといった従来のコンパクトカーのイメージとは異なるジャンルも普及しつつあります。
これまで、コンパクトカーは下記クラスの軽自動車と上位クラスのミニバンやSUVと踏み分けが出来ていましたが、従来の3ドア/5ドアハッチバックタイプのモデルが、今後のコンパクトカー市場はどうなっていくのか注目です。
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