日本専売モデルがとくに人気がある!? 海外で注目される日本車5選
近年、海外で日本専用車や日本仕様のクルマが注目され、人気が高まっています。そこで、日本でしか売られなかったにもかかわらず、海外で人気となっている国産車を5車種ピックアップして紹介します。
海外でJDM人気沸騰! 海を渡っていく人気の中古車たち
ここ数年で、1980年代から1990年代に販売された国産車の価格が高騰しています。理由はいくつかありますが、とくに顕著なのが海外への流出です。
アメリカでは新車登録から25年を超えると中古車の輸入要件が緩和されることから、映画やゲーム、アニメの影響で、数多くの旧車が日本から海を渡りました。
そこで、日本でしか売られなかったにもかかわらず、海外で人気となっている国産車を5車種ピックアップして紹介します。
●日産「フィガロ」
バブル景気のころ一世を風靡した日産の「パイクカー」シリーズ第3弾として、1991年に発売された「フィガロ」は、現在、イギリスで大人気となっています。
フィガロはクラシカルなデザインのオープンカーで、屋根とリアウインドウ周辺が手動で開閉でき、一見すると2シーターのように見えますが、狭いながらもリアシートを備える4シーターです、
シャシとエンジンは初代「マーチ」のものがベースで、外装だけでなく内装もクラシカルに演出されています。
レトロな書体のタコメーターやアナログ時計、パネルに設置されたトグルスイッチ、CDプレイヤーを備えながら古いクルマのラジオのようなデザインの純正オーディオなど、こだわった演出がされています。
日本では2万台が限定販売されたフィガロですが、右ハンドルであることや英国趣味の内外装から、以前からイギリスで注目され徐々に人気が高まり、いまでは専門店やオーナーズクラブまで存在。
国内の販売台数も比較的多く現存数も多かったので、相当な数がイギリスに上陸したと思われます。
●日産「スカイラインGT-R」
1989年に発売された「R32型 スカイラインGT-R」は、最高出力280馬力を発揮する2.6リッター直列6気筒ツインターボ「RB26DETT型」エンジンと、「アテーサE-TS」(電子制御トルクスプリット式4WD)を搭載し、国産スーパースポーツのトップに君臨してきました。
歴代スカイラインは、ごく一部の地域に輸出されたのを除いて国内専用モデルとして販売されてきましたが、このR32型 スカイラインGT-Rは人気ゲームソフトに登場したことでアメリカでの人気が高まり、25年ルールの対象となった瞬間に多くの中古車が流出しました。
また2020年からは、1995年に発売された9代目スカイラインベースのR33型 スカイラインGT-Rも25年ルールの対象となりますので、間違いなくアメリカのカーマニアたちは狙っているでしょう。
しかし、そもそもスカイラインGT-Rは、すべてのモデルが異常なほど価格が高騰してしまっているので、R32型の時のような状況にはならないともいわれています。
●マツダ「AZ-1」
1992年にデビューしたマツダ「AZ-1」は、軽自動車唯一のガルウイングドアを採用した2シータースポーツカーです。
エンジンはスズキ「アルトワークス」に搭載された、最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボを、リアミッドシップに搭載。
外装にFRPを多用することで720kgの軽量ボディを実現し、ステアリングのロックトゥロックが2.2回転という、国産車では類を見ないクイックステアに設定されていたことで、「公道を走るゴーカート」とも呼ばれました。
発売当時は大いに話題になりましたが、ドライビングのクセが強く、ピーキーな特性は乗り手を選ぶともいわれ、「面白いけど危ないクルマ」とも評されてしまいます。
しかし、軽自動車として唯一無二のピュアスポーツカーというキャラクターが好まれ、1995年の販売終了後から中古車販売価格が極端に下がることもなく、海外のコレクターからも注目されています。
現在、イギリスを中心に中古車が輸出され、現地では日本円で200万円以上の高値で取引されているようです。
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