クルマの維持は「防錆」が重要? コストダウンの跡をケアする対処法とは
軽自動車の開発にあたっては、自動車メーカーによるコスト削減のための涙ぐましい努力があります。しかし、コストダウンの影響か、意外なところからサビなどの劣化がしやすい部分があるのも事実だといわれています。ユーザー自身でできる対処法はあるのでしょうか。
最新軽自動車でもあり得る!? コストダウンの影響とは
優れた燃費性能と手頃な維持費で、軽自動車は人気の高いカテゴリです。昔は車両価格の安さが最大の特徴で、装備の充実度はいまひとつでしたが、いまでは装備も充実し、居住性も大幅に向上。街乗りなどのシーンではむしろ軽自動車のほうが優れていることも多いほどです。
しかしコストダウンの影響か、軽自動車は意外なところからサビが発生することもあるといいます。いったいどういった例があるのでしょうか。
クルマはさまざまな機械部品が組み合わさった集合体であり、自動車メーカーとしてビジネスである以上避けて通れないのが「コストダウン」です。
そんな制約があるなかで、いかに原価を抑えて魅力あるクルマに仕立てるかが、自動車メーカーの腕の見せどころともいえます。とくに価格にシビアな軽自動車は、作り手の努力の賜物ともいえます。
しかし販売価格が抑えられた軽自動車は、目に見えない部分でコストダウンの影響がチラホラあるのも事実で、環境や乗り方にもよりますが、なかには早い段階でサビなどの劣化が出てくる場合もあるといわれています。
整備・板金などを手掛ける関東運輸局長認定の特殊整備事業者「秀自動車」(栃木県宇都宮市)の高島整備士に話を聞くと、「確かに高級車と比較すれば、軽自動車の見えない部分は簡略化されている箇所もあります。
ただ、これは軽自動車というより、現在のクルマが抱える問題なのかもしれません」と説明します。
例えば、ボディの裏側の一部が未塗装なのは、現在の製作工程が進化したからともいえるのだそうです。
「これは、現在の製造ラインの技術の進化とも関係していると思うのですが、じつはさまざまなパーツがかなり軽量化されています。
ボディの外板は極限まで薄くなり、塗膜(ペイントされた塗料の厚さ)も薄くなっています。安全性を追求した新しいプラットフォームは、乗員保護の部分は補強されつつもほかの部分で軽量化され、決して大幅な重量増にはなっていません」(高島整備士)
それでも、現代のクルマがひと昔前のクルマと比較して車重が増えている理由は、以前は装備されなかった安全装備や快適装備を追加しているから、という理由があります。
「衝突被害軽減ブレーキをはじめとした安全装備だけでなく、各部の電動化によって、以前にはなかったモーターやアクチュエータ(コンピュータからの指示を物理的に駆動させる部分)が増え、全体的に重量が増加しているのです。
またホイールの大径化もバネ下重量を増加させている一因ともいえます」(高島整備士)
つまり、我々が求める快適装備を追加していった結果、コストや重量が増え、見えない部分でのコストダウンが生じているということです。
「時代とともに求められる性能や機能も変わります。それ自体が悪いのではありませんので、少し下処理などがされていない部分をカバーしてあげるようにクルマをお手入れしてあげることが、いい状態を保つ秘訣だと思います」
錆びならまだまし!ボデー剛性と言うわりにはコストの都合で肝心要のサス周辺には剛性を配分しないで全く意味不明、静さと無音をゴッチャにして剛性を売り文句にしている間は優れた車なんて造れないし作れない!
エンジニアだってバカではないかぎり分かっていることだろ。