消費増税で新車市場は大打撃!? 軽自動車と普通車で異なる事情とは
2020年1月では、登録車と軽自動車に明暗が…
そこで、自販連と全軽自協が発表した2020年1月の新車販売を総合すると、各社のモデル名別販売台数には、2019年までと何かが変わり始めていると思える変化があります。
軽自動車は、消費増税後であっても、安定した販売台数を記録しています。しかし、登録車ではトヨタ「ライズ」や「カローラ」などの新型モデル以外の登録車は散々な状況にあるようです。
販売台数トップは相変わらずホンダ「N-BOX」ですが、ホンダの販売店は、この軽自動車1台に頼っている構図から脱却できません。同年2月14日に発売した新型「フィット」で、いかに変わるか注視したいところです。
登録車でトップに躍り出たのは、登場すぐにヒットしたライズでした。兄弟車のロッキーの3153台を合わせると1万3373台です。
トヨタの強力な販売網を利して売れたライズが売れた理由として、軽自動車に満足できない消費者が、5ナンバーで全長4m未満の扱いやすいクルマを欲していたと考えられます。
加えて、彼らは長距離ドライブはそれほど多くなく、高価なシステムを積むハイブリッド車(HV)を必要としないユーザーだったということです。
ライズについて、トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。
「認知度は、そこまで高くないように感じます。それでいてここまで売れていますから、まだまだ販売は期待できるでしょう。
また、新型『ヤリス』の販売も順調です。近年の売れ筋だったプリウス・アクア・シエンタという3トップは、カローラ・ライズ・ヤリスに変わっていくのではないでしょうか」
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以上の結果を受けてトヨタは満を持して発売した新型ヤリスに大きな期待を寄せています。
一方、日産の販売支えてきた3本柱のうちの2台、「ノート」と「セレナ」が失速気味です。完全に販売店は販売の糧を失いつつあります。
唯一の売れ筋、軽自動車の「デイズ」を売っても利益はノートの半分以下でしかありません。そのなかで、日産は2020年に新車攻勢を掛けます。
現段階では、同年2月6日に三菱が発表した新型「eKスペース/ekクロススペース」の日産版となる新型スーパーハイトワゴンの登場が控えているほか、コンパクトSUVの新型「キックス」、東京モーターショー2019でお披露目した電気SUV「アリア」、そして大注目の新e-POWERを搭載する新型「ノート」が出てくると予想されます。
2020年1月から3月期の見通しも新型ヤリスや新型フィットに期待が寄せられていますが、新型コロナウイルスの影響が日本の自動車業界を直撃するのは必至で、日本経済をけん引してきた自動車業界も「危険水域」に入りつつあるといえるでしょう。
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