消費増税で新車市場は大打撃!? 軽自動車と普通車で異なる事情とは
2020年に入って初めての新車販売台数統計が出ました。軽自動車と普通車で性格が異なる結果となっており、なかでも普通車においては波乱の幕開けとなっています。消費増税前後では、国内の新車市場にどのような変化があったのでしょうか。
堅調な消費増税前でも、増税後は暗雲が立ち込める?
昨今は、「若者のクルマ離れ」といわれて久しいですが、実際の国内新車市場はどのような状況なのでしょうか。
内閣府が発表した、2019年第3四半期(10月から12月期)の国内総生産(GDP)は、10月からの消費増税などによって、大幅なマイナス成長となりました。
政府は、「万全の増税対策を講じた」と説明してますが、駆け込み需要などの反動減を防げなかったわけです。影響は徐々に薄れつつも、増税後の日本経済の足取りは力強さを欠いています。
同時期、日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の販売台数データによると、2019年10月の普通車(登録車)販売は前年比72.5%、11月が85.5%、12月は90.5%であり、同じく軽自動車も、79.6%、94.4%、85.6%とマイナスで推移しました。
そして、2020年1月では、登録車販売台数は前年実績を大きく下回る19万2821台で、前年比88.5%。メーカー別でも前年実績をクリアしたのは、久々に登録車の新車「ロッキー」効果が大きかったダイハツの5137台(前年比116.3%)と「インプレッサ」が好調なスバルの8456台(157.1%)です。
3月期決算予想で高収益を発表したトヨタでも1月の販売台数実績が9万3518台(96.3%)で、この1月から3月期については不透明感を表明しています。
軽自動車市場でも落ち込みは激しく、1月は10万8373台(前年比86.9%)。前年実績を超えたのは日産とスバルで、皮肉にもOEM車を販売する2社という結果でした。
一方で、消費増税前の2019年度4月から9月上半期の新車販売をみると、4月から9月の登録車販売台数は142万612台で、前年同期比97.4%。同時期の軽乗用車販売は74万4188台で同105.6%でした。登録車と軽自動車を合算するならば、販売台数は前年実績を超えていたのです。
消費増税前の2019年4月から9月年度上半期の車名別累計販売をベスト20の人気車種を見ても、増税前の駆け込み需要を含め、新車販売の堅調ぶりが分かります。
ベスト20で、前年比マイナスだったのは5車種で、トヨタ「アクア」や日産「ノート」などの登場から年数が経っているモデルだけでした。それでも前年同期比で9割程度を維持していました。
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